持続可能な社会を目指す「SDGs」と向き合う山陰各地の人たちの挑戦を取り上げる企画。

食べられるのに廃棄せざるを得なかった規格外のメロンが、農家とフルーツ店のコラボで、かき氷に生まれ変わった。島根県益田市での取り組みを取材した。

ひびが入っているだけで…味は変わらず甘くて濃厚

初夏を代表するフルーツ「アムスメロン」。深い甘味とみずみずしさが特徴だ。益田市はその生産地として知られ、島根県内全体の7割以上の生産量を誇っている。

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そんな島根県最大の生産地が抱える課題の解決に向けて、収穫作業を行う農家グループ「ほしみっつ+(プラス)」では、数年前からSDGsに向けた取り組みが進められている。

女性メンバーが中心となり進めているのが…

ほしみっつ+ 眞庭幸さん:
出荷できないので、moritani(モリタニ)さんでスイーツの加工用に回しています

味は変わらないのに、ひびが入るなどして出荷することができない、いわゆる規格外のメロン。

眞庭さんが訪れたのは、フルーツ店「moritani」。規格外のメロンをカットし、冷凍してカチコチになったものを店に運ぶ。

これを削ると、夏の定番 かき氷のように。出来上がったのは、名前もそのまま「アムスメロン氷」(864円)。形を変えることで、見た目の問題を克服した。

規格外のメロンを廃棄せざるを得なかった現状をなんとかしたいと、ほしみっつ+のメンバーが市内のフルーツ店に相談をもちかけ、コラボレーションメニューを生み出した。

ほしみっつ+ 眞庭幸さん:
味も変わらず、すごくおいしいのに廃棄も悲しいので、違う形でみなさんに食べていただきたくて

カットして冷凍された規格外のアムスメロン

原田笑アナウンサー:
甘くて濃厚なアムスメロンそのままの味と、シャリシャリの食感が絶妙に合わさっておいしいです

原田笑アナウンサーが「メロン氷」を実食。その味は…

「規格外=無価値」ではいけない

6月から販売が始まったこのメロン氷は、2021年の新作で、コラボレーションメニューの第2弾。

第1弾として販売したアムスメロンシェイク(972円)は、2020年に1000杯以上売れる人気商品となり、約700kgのメロンが廃棄されることなく生まれ変わった。

コラボレーションメニュー第1弾として販売したメロンシェイク

規格外のメロンを廃棄することなく有効活用する取り組みは、持続可能な社会を目指すSDGsの17ある目標のうち12番目の「つくる責任、つかう責任」に該当する。

ほしみっつ+ 澁谷さやかさん:
今まで廃棄せざるを得なかったアムスメロンをメロン氷やメロンシェイクにして、たくさんの方に楽しんでもらっておいしく食べてもらうことで、私たち作り手の励みにもなっています。(作ったものを)無駄にしないような取り組みを続けていきたいです

Fruits moritani 森谷典子社長:
規格外=無価値ではいけない。生産者さんが作ったものには時間とコストと労力がかかっている。その商品を私たちが消費する、食べることが大事。それによって循環型の社会が生まれると思う

発想の転換で新たな価値を生み出し、責任を果たすことの意味。その取り組みは続く。

(TSKさんいん中央テレビ)