ワクチン接種をめぐってある問題が起きている。
予診票を“消せるボールペン”で記入する人が続出して、地方自治体から「待った」の声が。

自治体困惑ワクチン予診票を“消せるボールペン”で記入

6月21日、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンでは、来場者と接する機会の多い園内勤務者を優先にワクチン接種がスタート。全国的に職場接種が本格化している。

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ワクチン接種前には、現在の健康状態を記入する予診票を提出する必要があるが、この予診票を巡ってある問題が起きている。

これまで神戸市では、1割弱が“消せるボールペン”などで記入していて、医療機関に返送して訂正を要請するなどの対応に追われた。

神戸市健康局ワクチン接種対策室・椎野陽介係長:
(予診票には)「接種を希望する・しない」の欄もある。もし5年後消えていた時に“接種が適当だったかの判断”になる。消えてはまずい

そもそも予診票は自治体で原則5年間保存されるものであるため、一緒に送られてくる書き方の説明でも、消えることのない通常のボールペン書きを呼びかけている。

神戸市健康局ワクチン接種対策室・椎野陽介係長:
これはひょっとして消せるボールペン?という時に、字がはみ出した部分や判別に支障のない部分こすってみたり…他の自治体も同じような悩みを抱えていると思う。

神戸市以外でも、川崎市などはホームページで予診票を消せるボールペンで記入しないよう呼びかけている。

こするだけでなく、意図せず消えてしまうことも…

メモやスケジュール帳などで、もし間違えてもこすれば消えて書き直せることで人気の“消せるボールペン”。

消せるボールペンの代表格、パイロット社の方に取材すると、「証書類・宛名など消えてはいけないものには使用しないでください」という注意書きが書いてある。

しかも消せるボールペンは、意図せず無意識に消えてしまうことがある。

インクが60℃以上になると無色になるという特性がある。
例えば直射日光が降るような場所に置いていた、パソコンの下などの熱を発する機材の近く、ドライヤーなどの熱がかかると消えてしまう恐れがある。また、熱湯などが入ったカップのそばに置いていても消えてしまうことも。要注意だ。

加藤綾子キャスター:
消せるボールペンって便利なので、使っている方もたくさんいらっしゃると思うんですよね。でも、ここは1人ひとりが気をつけて、注意深くしないといけないということですよね。

佐々木恭子アナウンサー:
ワクチンの予診票などは要注意ですね。

ジャーナリスト・柳澤秀夫氏:
面倒くさい時代になりましたね、便利なはずが問題になるというのは。(消せるボールペンの)ただし書きが消えることはないですよね?

佐々木恭子アナウンサー:
これはしっかりと印刷されておりますのでご安心ください。

(「イット!」6月21日放送分より)