自民党の稲田元防衛相ら有志議員は10日午前、加藤官房長官に対し、国会議員による沖縄県の尖閣諸島の視察を実現することなどを申し入れた。加藤長官は「色々なことを考えた上で検討しなければいけない」と応じたという。

申し入れは去年8月に設立された「尖閣諸島の調査開発を進める会」代表の稲田氏と、「尖閣諸島への公務員常駐実現を求める勉強会」代表の原田元環境相が行った。

両氏は加藤長官に対して、尖閣諸島の自然調査実施や国家公務員の常駐を求めた上で、特に尖閣諸島への国会議員の視察を実現するよう申し入れた。

尖閣諸島への政府や国会関係者の視察は、中国の対抗措置を招く懸念などから行われていないが、稲田氏や原田氏によると、政府側は正式な視察の申し入れがないと説明していたため、今回官房長官に視察を申し入れたという。

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稲田氏によると、視察の申し入れに対する加藤長官の反応は、「色々なことを考えた上で検討しなければいけない」と述べるなど、前向きとまでは言えない対応だったという。

一方、尖閣諸島をめぐる情勢に関して加藤長官は、中国の動きを念頭に「現状変更の試みは許すことが出来ない」としたうえで、「周辺海域や台湾海峡を含めて非常に懸念すべき状況になっている」と厳しい認識を示した。

面会後、稲田氏は「(中国で)海警法が施行されてからこの海域が非常に懸念される状況になっていることを踏まえて、日本の国自身の努力で世界に発信していくということが求められているのではないか」と指摘した。

自民党は2012年の衆院選時に、尖閣諸島への公務員の常駐を公約化したが、実現には至っていない。尖閣諸島周辺を巡る情勢は厳しさを増していて、政府が今後どのような防衛体制を構築するのかが注目される。