「なぜ自衛隊に入ろうと思ったのか」若者たちの答えは… 沖縄で自衛隊員を目指す若者増加 その背景は
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「なぜ自衛隊に入ろうと思ったのか」若者たちの答えは… 沖縄で自衛隊員を目指す若者増加 その背景は

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自衛隊員を志す若者が増加

自衛隊沖縄地方協力本部によると、沖縄で採用された県出身者の自衛官の数は、復帰の年である1972年はわずか15人だったが、2019年は約20倍の294人となっている。
若者たちは、なぜいま自衛隊員を志すのか。
自衛隊が担う役割、その本質について考える。

陸上自衛隊那覇駐屯地
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那覇市にある陸上自衛隊那覇駐屯地でこの日開かれたのは、防衛事務官や自衛官を目指す人たちの激励会。
かつては、沖縄戦で住民を巻き込む戦禍を招いた旧日本軍と同一視され、行政のトップが配備の反対を表明するほど敬遠されていた。

屋良朝苗琉球政府行政主席(1971年当時):
県民はかつての戦争の体験、戦後の米軍支配の中から戦争につながる一切のものを否定しています。このような理由から、自衛隊の配備には反対の意を表明せざるを得ません

一方、不発弾処理や離島の急患空輸など、自衛隊が数多くの民生協力を重ねた結果、沖縄社会でも受け入れられるようになってきた。

玉城デニー沖縄県知事:
県内においても昨年の豚熱の対応や、新型コロナウイルスの災害派遣を始め、不発弾処理、離島からの救急患者の輸送、台風による災害対応など、多大な貢献をしていただいています。
県民を代表して、自衛隊からの支援に改めて感謝を申し上げます

玉城デニー沖縄県知事

「なぜ自衛隊に入ろうと思ったのか」若者たちに聞いた

復帰当時、沖縄で採用された県出身者はわずか15人だったが、2019年は294人に上っている。

自衛隊沖縄地方協力本部 本部長・坂田裕樹陸将補:
以前に比べると、認知度は上がっていると思いますし、非常にいい意味で、受け入れていただいているのかなと感じます

ーーなぜ自衛隊に入ろうと思ったのでしょうか?

激励会に参加している女子高生A:
テレビで災害活動の様子を見て、カッコいいなと思ったからです

激励会に参加している女子高生B:
カッコいいと思ったからです

ーー親戚の方とか、自衛隊組織・防衛医科大学に入るという事で驚かれたとかありましたか?

防衛医科大に進学する男性:
かなりありまして、祖父母が県民集会にも参加していた事もあって、僕の意見と対立する事があったんですけど、医者になるという一つの道も持っている進路なので、個人の意見を尊重してくれたと思います

防衛医科大に進学する男性

ーー反対・賛成を間近に見る中で、自衛隊に入ろうというのはどんな気持ちからなのですか?

宮古島出身の男性:
やはり、普段自衛隊の近くを通っていたりすると、訓練している姿や警備をしたりしている姿を見ると、とても憧れを感じて強く入隊を希望しました

自衛隊に憧れを感じたと話す宮古島出身の男性

沖縄市出身の穴井美空さんは、海上自衛官だった祖父に憧れ自衛隊の看護官を目指している。

穴井美空さん:
人を助ける仕事がしたいと思って陸上自衛官になろうと思いました。大切な人を守れるよう立派な自衛官になりたい

自衛隊の看護官を目指す穴井美空さん

美空さんの祖父・穴井秀樹さん:
やはり心配ですよね。心配なんですが、最前線にはもっていかないでしょうから、出るとすれば後方支援に回るでしょうけどね

このように語るのは美空さんの祖父・秀樹さん。
心身を鍛えられる職業だと自衛隊への入隊を美空さんに薦めたが、常に変化し続ける国際情勢に、行く末を案じている。

美空さんの祖父・穴井秀樹さん:
今の時代、戦争になるとか、それは95%ぐらいないんじゃないでしょうかね。ならないように今、国の偉い人に頑張ってもらわない事には、変な風に舵を取らないように願うだけです

美空さんの祖父で海上自衛官だった穴井秀樹さん

配備から50年…変わった自衛隊への評価

アメリカと中国の対立が深まり、台湾海峡をめぐる緊張が高まる中、自衛隊はアメリカの戦略に、いや応なしに巻き込まれることも考えられる。

国際政治学が専門の我部政明琉球大学名誉教授:
武力衝突を辞さないと、やるんだと、前のめりになってという危険性もある。
このあたりの点でいうと、日本の自衛隊も本気度を見せないと。アメリカから言われているから、本当にやるのか、やることによって、戦争を始めていいのかという疑問が当然内部にはあるでしょう

我部政明琉球大学名誉教授

東日本大震災など、大規模な災害が発生した際に、最前線に立つ姿が多くの国民の支持を集めてきた自衛隊。
配備から50年がたとうとする中、沖縄でもその評価が様変わりしたことは、激励会に知事が寄せたメッセージにも表れている。

玉城デニー沖縄県知事:
これから皆さまは我が国の平和と安全を守り、安心して暮らせる未来をつくるという、極めて重要な任務を担うこととなります

災害への対応や国際協力の分野における平和維持活動にスポットが当たる自衛隊だが、治安を守る警察機関にはない使命がある。

自衛隊法第3条は、「自衛隊の主たる任務は、我が国の平和と独立を守り国の安全を保つため、我が国を防衛すること」と規定している。

(沖縄テレビ)

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