稲嶺アナウンサー:
ここからは取材にあたっています山内記者とお伝えします。5期目の当選を果たした中山義隆さん、勝因をどうみていますか。
山内記者:
これまでの石垣市長選挙で、保守・革新ともに5期目の当選を果たしたのは今回が初めてです。中山さんの陣営には、自公体制を軸に県内の保守系首長からなるチーム沖縄の市長たちも続々と支援に入りました。当初は多選批判で組織票が割れるのではとの懸念の声も聞かれましたが、運動量で相手を上回り、支持票の取りまとめに成功しました。
当選した中山義隆氏:
支援頂いた支援者の皆さん、与党の支援頂いた自民公明の議員団、支えに心から感謝したい。予想していた投票率よりは低かったんですけれども、しっかりと基礎票、また無党派層も含めてですね、票を取り込んでもらったのかなと思っています
山内記者:一方、敗れた砥板さんは長期にわたる中山市政の問題を訴えたものの、支持の広がりを欠きました。
敗れた砥板芳行氏:
やはり急転直下の市長選挙というところで、市長選挙そのものを市民が受け止める期間が短かったのかなと思います
山内記者:
当初、出馬の意向を示していた箕底氏の陣営とも政策協定を結ぶなどしたものの、超短期決戦で体制構築が十分とはいかなかったと関係者は話していました。
稲嶺アナウンサー:
今回の市長選挙の投票率を見てみると、63.00%と過去最も低い結果となりました。この点はどうみていますか
山内記者:
投票率が低調で盛り上がりを欠いた選挙戦のなか、中山さんの陣営が運動量で圧倒したといえます。
一方で、選挙期間中に具体的な政策について議論が深まったとは言い難く、陣営関係者からも「SNSなどでの批判合戦で無党派層が離れてしまった」との声も聞かれました。
5期目の当選を決めた中山さんですが、今回の選挙結果をどう受け止め、今後の市政運営に反映していくかが注視されます。
そもそも市長選の発端となったのは自身も関わった市の公文書改ざん問題ですから、まずは市民の信頼回復が急務といえます。
稲嶺アナウンサー:
ここまで山内記者とお伝えしました。