愛犬が他の犬にかみつかれ…

飼い主がリードを離した犬に、自分の犬がかみつかれたと訴えた裁判。
かんだ犬の飼い主に5月14日、損害賠償を命じる判決が出た。

お座りをしてにっこりカメラを見つめる柴犬。しかし、散歩の途中、他の犬にかみつかれるトラブルに見舞われた。

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かまれた犬の飼い主
かまれた時は悲鳴がずっと…かみ続けられていたんです。悲鳴を上げてて。私が抱き上げたとき、血が手にいっぱいついて、地面にもポタポタたれていたんです

その時の写真には、犬のお尻に痛々しい傷がはっきりと写っていた。

「犬を適切に制御する義務を怠った」として、かみついた犬の飼い主を訴え、裁判を起こした。

原告の訴状による事件の再現

トラブルが起きたのは2018年3月。原告の訴状によると、女性が東京・杉並区の公園を犬の散歩に訪れた際、被告とその犬に出会った。

挨拶をしていると、被告の友人の大型犬がノーリードの状態で原告の方に近づいてきたという。自分の犬がうなったため「来ないで!!」と言って、後ろに下がった所…

被告の犬が今度は背後に回り込んで、犬のお尻に2~3回かみついたというのだ。
この時、かみついた犬のリードは飼い主の手から離れたノーリードの状態だったという。

かみつかれた犬は4針を縫う緊急手術を受け、獣医師からは排せつ時に後遺症が出る可能性も指摘された。

治療費や慰謝料など、144万3006円損害賠償を求め裁判に訴えていたもの。

東京地裁は5月14日の判決で「飼い主はリードによって犬を適切に制御すべき義務があるのにそれを怠った」と指摘し、かんだ犬の飼い主に約15万円の支払いを命じた。

"ノーリードの状態”は判決で認められず…

しかし判決では、原告側が主張していた「かみつかれた時、被告の犬のリードが手から離れ、ノーリードの状態になっていた」という点は認められず、「過失は一時的で、殊更に重大な過失があるとは言えない」とされた。

この判決に原告の夫婦は…

かまれた犬の飼い主
小型犬でも、チワワみたいな小さな犬でも、かむ力はものすごく強いので、危険性をちゃんと理解してほしいです

愛犬家は今回の裁判をどう感じているのか?

愛犬家A
リードを持って歩いていても、すれ違う時は(犬が)来ないように(犬と犬の間に)足を入れるんです。危ないんで、お互いにね

愛犬家B
突然大きい犬が走ってきて(飼い犬に)覆いかぶさってきたことがあって…やっぱりとっさのことだと対処できる問題でもないので…

(「イット!」 5月14日放送より)