新型コロナウイルスの感染拡大はいまだに終息の兆しが見えない。
シリーズで連載する「名医のいる相談室」では、各分野の専門医に病気の予防法や対処法を解説してもらう。
今回は「正しい歯磨きの方法」について、歯科医の柴原孝彦先生に話を聞いた。

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ウイルス対策のための口中のケア

柴原孝彦先生:
まず歯を綺麗にするためにはどうするのがいいか。これはご存知の通り歯ブラシが一番有効です。

歯茎においても同じようにマッサージをします。歯槽膿漏というのは一つの循環障害ですから、歯茎に刺激を与えてマッサージをよくすること、汚れをとることが大事です。

歯ブラシの選び方ですが、先端が平らなものと、尖っているものがあります。

まず、尖っている歯ブラシを歯と歯茎の境目に角度をつけて入れて掃除をする。

平らな歯ブラシは、歯に直接水平的にあてて掃除をする。

歯ブラシの選び方

柴原孝彦先生:
歯ブラシにもいろいろなものがあります。
よく言われるのが、指の関節の1関節部分の長さが良い。

また、硬さは中間のタイプが良い。
柔らかすぎると十分に磨けないし、硬すぎると歯を削ってしまうし、歯茎を傷つけてしまう。
ですから中間のタイプを使うのが良いです。

歯磨きは3分ぐらいが妥当です。
1本1本やるようなつもりで磨けば、自ずと3分はかかります。

また、磨くタイミングは、寝る前と毎食後が望ましいです。
食後30分以内にするのが良いです。

舌のケアで注意すべきこと

柴原孝彦先生:
ベロの表面、背中ですけど「舌背」といいます。
ベロを見て、この部分が白くなっている方はベロの掃除をすることが大事です。

舌のブラシというものがあります。
この舌のブラシを使って奥から手前へ滑らせます。

これも硬すぎるとベロに傷がつきますから、あまり硬くないものを使って、強い力を加えず愛護的にやるのがいいです。

うがいも有効です。
ブクブクうがいをやってから、さらに喉の奥のゴロゴロうがいをしていただく。
2種類のうがいをするとより効果があります。

唾液の役割と分泌方法

柴原孝彦先生:
歯と歯肉、ベロの菌は唾液に浮遊して、唾液が媒体となって非常に悪さをします。

しかし、唾液自身が免疫をつかさどるものも含んでいまして、傷の治りを良くしたり、ウイルスに対して戦うような働きを持っています。

唾液の分泌を促進するようなマッサージがあります。
耳の前に大きな唾液腺「耳下腺」というのがあります。逆三角形のおむすびの形をしています。

また、顎の下にクルミ大ぐらいの「顎下線」というのが左右対称にあります。
これらを刺激することが有効だろうと言われています。

「耳下腺」は、耳の辺りから前方に向かって押すと唾液が出やすい。

「顎下線」においては、顎の角から前に向かって指を滑らせながら押す。

これが唾液のマッサージと言われています。
ウイルス感染を予防するためには、こうして唾液の分泌を良くすることも有効だと思います。

コロナウイルスに関しては、やはり予防が大事だと思います。
咳エチケットや手洗いがよく言われますが、それにプラスして口の中のケアを是非やっていただきたいと思います。