大会賞金総額は3億円

先週末2月13日(土)にスタートしたeスポーツリーグ「PMJLseason1」。
試合で使用されるのは、「PUBG MOBILE」という孤島を舞台に最大100人のプレーヤーがマップ内にある装備などを駆使して、最後の1人になるまで生き抜くゲーム。

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このリーグでは、国内有数の選手が16チームに所属し、世界大会出場をかけ、年間2フェーズ制でリーグ戦を戦う。

特筆すべきは、その規模。
大会賞金総額は3億円で、日本最大級。

また、プロ契約を行った選手たちには、賞金とは別に、年間350万円以上の給与が保証される。

そして今回、こうした破格の規模でeスポーツリーグを主催するのが、NTTドコモ。

NTTドコモ ビジネスクリエーション部・森永宏二担当課長:
eスポーツに関しては、色んな関わり方がある中で、スポンサーとして入らせていただき、5Gを活用いただくパターンもある。事業としてビジネスを立ち上げながら、きちんと5Gも活用していくと。より主体的に参入していくという手段を今回とらせていただいている。

今回の開幕戦。
新型コロナウイルスの影響で、本来の予定とは異なり、オンラインでの開催となったが...。

NTTドコモ・森永宏二担当課長:
オンラインで大会ができるというのがeスポーツの特徴。まさにコロナ禍でもできるスポーツ。

ーー新たなエンタメの提供となる?
そのように思っている。

SNSとの融合で別ビジネスへの発展も

三田友梨佳キャスター:
IoTNEWS代表・小泉耕二さんに聞きます。
eスポーツ事業に懸けるドコモの狙いについて、どうご覧になっていますか?

IoTNEWS代表・小泉耕二さん:
携帯キャリアにとって、5G時代の高速ネットワークの利用シーンとしては、オンラインゲームが最も有望なんですね。
オランダの調査会社の調査だとeスポーツの市場規模は10億ドルを超えていると言われています。

三田キャスター:
すでにそれだけ市場が拡大しているんですね。
5G時代においては、今後どんな課題があるんでしょうか?

小泉耕二さん:
PUBGというこのゲームは最大100人のプレーヤーが最後の1人になるまで戦い抜く、いわゆるバトルロイヤル型のゲームと言われているものなんですけれども、実は世界では4億人の方がプレーしていると言われています。

このゲームはWi-Fiの環境がないところで遊ぶと、もちろん通信料金がかかってしまうわけなんですね。そこで、画質や動作を低レベルに設定することもできるようになっていて、パケットの利用を低減したり、低スペックのスマホでも利用可能にするような工夫がされています。

ただ、ゲームの映像だとか音楽がどんどんリッチになる中で、パケットの利用料金の低減とバランスをどう取るかというところが課題になると思います。

三田キャスター:
そうした課題をクリアして今後、さらなる普及に向けては何が必要なんでしょうか?

小泉耕二さん:
ゲームとSNSの融合が普及の鍵になると思います。

米津玄師さんが『フォートナイト』というゲーム上でイベントを開催されたりだとか、『あつまれ どうぶつの森』で結婚式や会社説明会が開催されるといったオンライン上でのコミュニティーが、ゲーム目的以外でも盛り上がりを見せてきています。

eスポーツを通してゲームコンテンツが盛り上がることで、大勢の人が集まって、そこにソーシャルネットワークが発生することで、また別のビジネス価値が生まれて発展することになるんじゃないかと思います。

三田キャスター:
eスポーツは、デジタル環境が一気に進んだことに加えて、コロナによって人との物理的距離が求められるようになったということも大きな追い風になったと思います。

リアルなスポーツの延長ではなくて、全く違う価値を生むeスポーツの可能性は、SNSの融合もそうですが、さまざまなアプローチからさらに広がっていきそうですね。

(「Live News α」2月15日放送分)