新型コロナウイルスの収束の鍵として期待される「ワクチン」。

国内でも接種の準備が進んでいるが、有効性や安全性が気になる人もいるだろう。こうした疑問の解決に役立つかもしれない情報が2月8日、厚生労働省の公式サイトで公開された。

掲載場所は編集部で以前取り上げたワクチンの最新情報をまとめたページで、新たに「新型コロナワクチンの有効性・安全性について」という項目が設けられ、ワクチンをどう評価するかなどの概要が掲載された。

(参考記事:開発の現状は?副作用はある?新型コロナのワクチン情報を厚労省サイトで公開

厚生労働省の公式サイトでワクチン関連の情報が公開(出典:厚生労働省)
この記事の画像(8枚)

接種開始後の安全性の評価

まず、安全性については「国内での接種開始後には、次のような方法で安全性についての情報を収集し、速やかに国民の皆さまに提供します」とし、先行的に接種を受ける医療従事者への調査や副反応が疑われる事例について専門家が評価した結果を公表、予防接種後の健康状況調査をするなどして、情報提供を行うという。

接種開始後の安全性の評価について(出典:厚生労働省)

このうち、医療従事者への調査では、以下の調査を行うとのことだ。

先行的に接種を受ける1~2万人程度の医療従事者の方を対象に、接種後一定期間(約1か月)に起こった症状・疾病に関する調査を行います。この調査によって、接種部位の腫れ・痛み、発熱、頭痛など、様々な副反応の頻度など調べ、皆様に情報提供する予定です。調査結果が分かり次第、お知らせしていきます。

また予防接種後の健康状況調査では、高齢者など一般住民への接種が始まった後には、健康状況の変化(発熱・接種部位の腫れなど)について、アンケート形式での調査を行うという。

先行的に摂取した人に調査を行うという(画像はイメージ)

そしてワクチンの有効性も気になるところだが、こちらは健康な人や患者に協力してもらい、実際にワクチンを人に投与する臨床試験で確認するという。具体的には、下記のようにして臨床試験を行う。

臨床試験では、ワクチンを接種する人と、プラセボ(生理食塩水などの効果のないもの)を接種する人に参加者を振り分けます。この時、2つのグループに偏り(性別や年齢、基礎疾患など)が出ないようにするため、ランダムに振り分けが行われます。

臨床試験の結果、ワクチンを接種したグループが、プラセボを接種したグループに比べて、感染による症状が出た人の割合がどのくらい減少したかを調べます。例えば、ワクチンを接種したグループでは症状が出た人の割合が100人中1人で、プラセボを接種したグループでは100人中10人だったとすると、ワクチンの有効性は90%となります。

疑問にQ&Aで回答 アメリカのアナフィラキシーは約994万中“50例”

そして、ワクチンに関する疑問にQ&A形式で回答するページもある。

2月8日にこちらも更新され、薬や食物が身体に入ってから、短時間で起きることのあるアレルギー反応「アナフィラキシー」に関する説明などが追記された。

ワクチンに関するQ&A(出典:厚生労働省)

 「海外では、アレルギーのある人は接種を受けていますか。アレルギーのある人は副反応が起きやすいのですか」との問いには、アメリカでファイザー社の新型コロナワクチン接種後に報告された、アナフィラキシーの件数は、2021年1月18日時点で50例(接種回数は994万3247回)だったと回答。

50例のうち、74%が接種後15分以内、90%が接種後30分以内に症状が現れた。また、80%にアレルギーの既往が、24%にアナフィラキシーの既往があったと報告されているともした。
 

ワクチンに関するQ&A(出典:厚生労働省)

「アナフィラキシーではどのような症状が出ますか。治療法はありますか。」の問いには、アナフィラキシーは特定のワクチンだけに起きるものではないこと、接種後にもし発症したとしても、すぐに対応が可能なよう、予防接種の会場や医療機関では、医薬品などの準備をしているこなどと回答している。

このほか、「ワクチンを接種した後も、マスクは必要ですか。」との問いも新たに追加。接種を受けた人から他人への感染をどの程度予防できるかはわかっていないこと、すぐに全員が予防接種を受けられるわけではないことから、マスク着用や石けんによる手洗いなどの感染予防対策を継続するようにお願いしている。

ワクチンの接種後も感染予防対策を(画像はイメージ)

ワクチンの疑問を聞けるコールセンターも開設

さらに、厚生労働省は2月15日午前9時から、新型コロナワクチンに関する各種相談に対応する「厚生労働省新型コロナワクチンコールセンター」を開設する。

今回のQ&Aなどを参考にしつつ、疑問に感じたことがあれば、こちらに聞いてみるのもいいだろう。経験したことのない状況で戸惑いも多いだろうが、接種できる環境になったときの参考にしてほしい。

厚生労働省のTwitterでは告知もしている

・厚生労働省新型コロナワクチンコールセンター
相談窓口 0120-761770(フリーダイヤル)
受付時間 9:00-21:00(土日祝日も受付)

・厚生労働省が公開しているワクチンの最新情報をまとめたページはこちら

【関連記事】
ワクチン保管のカギ“超低温冷凍庫”“保冷ボックス”…準備状況を担当者に聞いた
ワクチン優先接種対象に「訪問看護師」追加…要望書を提出していた看護団体に現状を聞いた