中東の金融センターとも呼ばれる、アラブ首長国連邦のドバイ。そのセレブなイメージを悪用した詐欺、“ドバイ詐欺”が今横行している。
イメージ悪用“ドバイ詐欺”とは?
ある輸入業の男性のSNSに送られてきたメッセージ。
この記事の画像(16枚)「資産は52億円です。その半分を差し上げますのでご連絡ください。これはトップシークレットで扱ってください。」
これは今、横行しているアラブ首長国連邦ドバイのセレブなイメージを悪用した“ドバイ詐欺”の文面。
ある時はアラブの王族などと騙り、日本人から次々と多額の現金をだまし取っているのだ。
精巧な証明書で「当選連絡」
2020年11月、ドバイで働く40代の日本人駐在員に、政府高官を名乗る男から「約1400万円が当選しました」との電話があった。
男はメールで当選証明書を日本人駐在員に送り、手数料として約28万円を振り込ませようとした。
送られてきた当選証明書をみると、当選者の写真や金額が記載されるなど、かなり精巧に作られている。
在ドバイ日本総領事館によると、ドバイ詐欺の被害は2年で26件にも及び、総額6000万円がだまし取られたという。
日本にいる人にも詐欺メール
在ドバイ日本総領事館 関口昇総領事:
もちろんドバイに住む日本人、日本におられる方にも詐欺のメールが来ている例がある。
これは2020年末、輸入業をしている40代・日本人男性の、Facebookに送られてきたメッセージ。
送ってきたのは、石油会社の役員を名乗る男で、そこには「顔写真付きのIDカード」が添付されていた。
男は「亡くなった資産家の遺産を相続できる」と持ちかけてきたのだ。
メッセージを送られた男性(40代):
まったく(ドバイに)行ったことも友達すらいないので、ありえない。
在ドバイ日本総領事館 関口昇総領事:
とにかくおかしいと思ったら、周りの人に相談するなり、一人になって考えるなり、一度落ち着いて対応できるようにするのが大事。
ドバイ詐欺のメッセージが届いた40代の男性はすぐに怪しいと感じ、直接やりとりをすることはなく、被害はなかったという。
メッセージを送られた男性(40代):
間違えないですよ。そんなことはありえないじゃないですか。ドバイなるとまったく関係ないので、その段階で違うなという感じ。
(「イット!」2月1日放送分より)