市中感染なども多い中、私たちもいつ、どこでコロナに感染してもおかしくない状況になっている。
一家で感染し、子どもを抱えながら入院と自宅療養を経験した家族に、療養生活の実情などをリモートで取材した。
「歩くこともできない」咳と腹痛、過呼吸に…
広島市に住む女性(30代):
今まで倦怠感って何だろうとずっと思っていて、「だるい」ってどういうことだろうと思っていたんですけど、相当なだるさでしたね。もう何もできない、歩くこともできない…

新型コロナウイルスとの壮絶な闘いの日々を打ち明けた、広島市に住む30代の女性…
広島市に住む女性(30代):
もうまさかですよね…。1日に何人も(感染者が)出ているのはわかっていましたけど、本当に他人事のように考えていたので
女性の体に“異変”が起きたのは、年明け早々の1月上旬。
動けないほどの急なだるさと、39度を超える高熱と微熱の間を上がったり下がったりを繰り返したという。

広島市に住む女性(30代):
寒気とか頭痛とか、そういうのは一切なかった。ただ体がだるいだけで…
広島市の相談窓口に電話し、紹介された病院を受診。すると…
広島市に住む女性(30代):
病院に行ったときは、胸の音と喉を診察してもらったんですけど、先生の見解は「風邪ですね」と。「風邪だと思うけど、PCR検査もやっておこうか」みたいな軽い流れでした
しかし、検査結果は陽性…

自宅で療養先が決まるのを待っていると、更なる症状が現れたという。
広島市に住む女性(30代):
喉とかの痛みはないんですけど、急に咳が出始めて、腹痛もきたんですね。過呼吸みたいな感じになった。咳も止まらず、酸素も行き渡らず…。なので、救急車を呼んでもらって、私1人入院した

父と子3人…突然の自宅療養生活
女性は2階建ての一軒家で、夫と10歳未満の子ども2人の4人暮らし。

症状が判明した後は、すぐに1階と2階に分かれて生活していたが、PCR検査の結果、夫と子ども1人も感染していることが明らかになった。
広島市に住む女性(30代):
いままで4人で暮らしてきた家族が「どうなっていくんだろう」という不安しかなかったですね
2人は無症状であることや、もう1人の子どもが「陰性」であることから、自宅での療養が始まった家族。
広島市に住む女性(30代):
それを見越してビニール手袋を持っているわけでもなかったので。この子に渡すもの全て素手で触っていいのかとか、そういうのをすごい考えさせられたと、主人は言っていましたね

さらに、自宅療養の難しさはこのようなシーンにも…
広島市に住む女性(30代):
(陰性の子どもは)まだ1人で(お風呂に)入れないので、主人が一緒に入らないといけない部分もあって、(陰性の子どもには)申し訳ないけど、一緒にいてもらうという選択で…
外部との接触を断ち、限られた空間内で何とか乗り越えて行くための苦渋の選択…。
今回の療養中には、感染を伝えていた友人が玄関前に置いてくれた食料に救われたという。

広島市に住む女性(30代):
コロナになったときに、周りに信頼できる人に言えるかどうかですよね。私たち家族だけでは生活ができない
何気ない“仕草”で高まる感染リスク
一方、外での会合や飲食などもせず、基本的な感染対策をした上で、買い物も夫婦だけで済ませていたという女性…。
ある“癖”で感染した可能性を指摘されたという。
広島市に住む女性(30代):
病院で看護師さんとお話する機会があったので、聞いた時には、マスクの上から鼻を触る癖がある人とかは、色んなものをみんなが触ったあとで、こうやってやる癖があるのは、感染するリスクがすごく高いよと言われたので…

何気ない仕草や癖の、ちょっとした隙からウイルスに感染したのか…
家族を守るために家庭へ持ち込まない感染対策とともに、感染者を支える社会の土壌づくりも必要といえそうだ。
(テレビ新広島)