西村大臣が自身のTwitterで動画を発信

今後どのようにして感染の急拡大に歯止めをかけるのか。その具体策が求められる中で波紋を呼んでいる動画。

1月11日午後11時前、動画で国民に呼びかけた西村大臣。日の丸を背負い、カメラ目線で訴える。この動画が公開されたのは大臣個人のツイッターだった。

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1月12日の定例会見に先駆けて行われた深夜の呼びかけで訴えたのは。昼間の不要不急の外出自粛。

新型コロナウイルス感染症対策担当大臣・西村康稔氏:
新型コロナウイルス感染症対策担当大臣の西村康稔です。1月12日は緊急事態宣言が出されたあとの3連休の最終日ですが、人出は減っておりません。
特に昼間の人出が減っていないんです。不要不急の外出はぜひとも控えてください。昼間でも感染リスクは変わりません。夜だけでなく昼の外出も控えてください

ー昼間の人出が減っていない。携帯電話の位置情報を分析する会社アグープによると、1月10日午後3時の銀座は前回の宣言直後に迎えた週末の約4.3倍以上の人出。宣言の効果は前回より薄まっている。

3連休が明けた1月12日、都心の空は雨模様で、昼どきの銀座を歩く人影はまばらだった。

昼間の外出自粛について街の反応

西村大臣が不要不急の昼の外出自粛を求めたことをどう受け止めるのか?

40代女性:
昼も夜も同じなんだろうけど…そこまでになっちゃうとストレスになりますかね。さすがに。

20代会社員:
昼間の飲食まで自粛するのはどうかなと思います。夜が出れないので、昼間くらいは休みの日に息抜き、気分転換したいです。

40代女性:
仕事は普段通りなので、ご飯もそうですし、そういった面で困っています。

飲食店から悲痛な叫び

都の時短要請に応じている東京・銀座の飲食店『舞桜』。

新たな活路を見いだすため、ランチ後の休憩時間を返上し、午後8時の閉店まで通し営業することにした。

舞桜・青木勉 総料理長:
昼間にお客様のお越し頂かないと、私たちも生活が非常に成り立たないと思います。

店は1月12日からテイクアウトを始めたばかり、自粛の拡大で昼の客が減ることはまさに死活問題。

舞桜・青木勉 総料理長:
夜もダメ。時短営業で8時までにしなさい。アルコールの提供が7時まで、お客様見込みはゼロです。なおかつ昼間もダメになってしまったら、どのように私たちの飲食業、生活していけばいいのか。先々不安でたまらないですね

加藤綾子キャスター:
「お店は8時まで営業していいです。しかし、昼間は出ないでください」となると、お店は誰を相手に営業するのか?そこに矛盾を感じてしまう。やはり飲食店に協力した今、「厳しい状況だろうな」と思ってランチに行く方もいると思いますが、そのメッセージが明確ではないので私たちもどうしたらいいのだろうというモヤモヤ感が拭えない。

キヤノングローバル戦略研究所研究主幹・宮家邦彦氏:
「ストレス」や「息抜き」など、色々な言い分があると思いますが、誤解を恐れずに言えますけど、普通の国だと下手したら外出禁止令が出ますよ。強制でやるわけですよ。

日本はそういう国じゃない。強制をしないでどうやってこの難局を乗り越えるかということを考えると協力もしないといけないが、やはり人助けというか私も含む高齢者に移さないことも大事なポイントですよね。メッセージもさることながら、その部分についての理解をもう少し深めた方がいいと思います。

加藤綾子キャスター:
理解してもらうためのメッセージというか伝え方がやはり8時までってなると、8時以降でなければいいのかと受け取ってしまうのは自然な流れだと思いますので、そこはもう少しツイッターとかではなくて会見で伝えたらどうかとか。

キヤノングローバル戦略研究所研究主幹・宮家邦彦氏:
若い人に通じるメッセージでないとダメ。

加藤綾子キャスター:
難しいところですが、なんとか明確に伝えてもらいたいです。

(「イット!」1月21日放送分より)

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「昼も外出控えて」でプチ炎上 西村大臣 昼間の人出減らず...