対面交流ができなかった1年生を先輩が支援

8カ月遅れて、新入生に春がやってきた。
新型コロナの影響でオンライン中心の授業になり、学習や交流の場が狭まっている中、佐賀大学の先輩学生が1年生の友達作りを支援しようと交流会を開いた。

参加した1年生:
コロナ禍であまり外に出てないので、いっぱいここで友達作れたらいいなと思っています。お願いします

参加した1年生:
友達作って、面白そうなサークルとか見つけられたらいいなと思っています。よろしくお願いします

11月の末、インターネットを通じて自己紹介をしている佐賀大学の1年生たち。
先輩2人がコミュニケーションをサポートする。

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1年生と先輩学生が参加しているのは、2回のオンラインを経て直接対面する交流会を開くことで、1年生の友達作りを支援する「友project」。
佐賀大学3年の有志5人が、授業の一環で企画したもの。

福岡県出身の坂口智奎さんも、大学で良い人間関係を作りたいと参加した。

理工学部1年・坂口智奎さん:
大学での友達が欲しくて参加した。最初だったから緊張したけど、いきなり対面で会うよりは、オンラインで最初に軽く話した方が接しやすくなるのかなと

発起人は農学部3年の宮崎ひかるさん。

農学部3年・宮崎ひかるさん:
「全然交流ないし、授業も1人だし大変」というのは(1年生から)聞いてて、私たちは経験していないので分からないが、絶対つらいだろうなと思った

大学入学のドキドキ感を大事にしてほしかった

佐賀大学は、新型コロナの影響でオンラインでの遠隔授業が実施されていて、対面の授業は全体の5割ほどにとどまっているという。

4月、ほとんどの1年生は構内に入ることなくキャンパスライフをスタート。
1年生向けのサークル紹介などもインターネット一度きりの開催がほとんどで、友達作りには不十分だったという。

農学部3年・宮崎ひかるさん:
「大学ってどういうところだろう」とか、入った時のドキドキ感を感じられるのは今だけじゃない?と(メンバーの)みんな言ってて、そこを大事にしたかった

そこで、「友project」を2020年9月に企画し、11月にメールなどで知らせると約60人の1年生が集まった。

農学部3年・宮崎ひかるさん:
1年生でメール1本で申し込んでくれる子もいたので、そういう子たちの勇気をちゃんと返してあげられたら…

“人と人が集まる交流”で楽しいキャンパスライフを

迎えた対面の交流会当日。
企画したのは3密を避けるため、飲食を伴う“コンパ”ではなく、謎解きと鬼ごっこを合わせたレクリエーション。

コロナ禍で家にいることが多い中、体も動かせて一石二鳥で、大学全体を使うことで大学に親しめるように考えた。
授業だけでなく、様々な学校行事などが中止となっている中、参加した多くの1年生が初めて体験する“人と人が集まる交流会”。

初回のインターネットでの交流会に参加していた、福岡県出身の坂口さんの姿もあった。

理工学部1年・坂口智奎さん:
できた友達とご飯行ったりして、また仲良くなって、もっとキャンパスライフを楽しめるかな

参加した1年生:
(友達何人できた?)10人はできたかな。同じ学部の人と交流ができて、大学生してるなという感じがして楽しい

参加した1年生:
僕も全然友達とかいなかったので、バーっと友達ができて本当に良かった

交流会を企画した宮崎さんも、会に手応えを感じていた。

農学部3年・宮崎ひかるさん:
5カ月準備した甲斐があった。コロナの自粛期間中に感じなかったことがいっぱい感じられたり、「楽しい」とか「怖い」とか、「面白い」とか感じてもらえて、すごくうれしかったし、やってよかったなって思います

(サガテレビ)

サガテレビ
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