入院調整が1日100件以上…医療現場の今

「通常医療との両立が困難な状況が生じ始めており、今後、医療機関はさらに予定手術等を制限せざるを得なくなる」

12月3日のモニタリング会議では、先週、深刻度を上から2番目にしていた医療提供体制を最も深刻な評価にするのかどうかに注目が集まった。

結論から言えば据え置かれたが、東京都医師会の猪口正孝副会長は「いろいろな意見が出た」と述べ、難しい判断だったことをうかがわせた。

東京都のモニタリング会議の様子(12月3日)
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医療機関は、通常医療を行っている病床を新型コロナウイルス感染症患者用に転用している。確保している病床とその日に入れる病床は違う、入院調整が1日100件以上となっている、などの厳しい話が続いた一方で、医療提供体制の深刻度は上から2番目に据え置いた理由について猪口副会長はこう話した。

「決め手としてはまだ打つ手がある。今、手を打っている。それが功を奏せば逼迫にならないだろう」

東京都医師会 猪口正孝副会長

日常での感染リスクが高まっている

感染状況は、先週と同じく最も深刻な「感染が拡大している」と分析。

新規感染者数の7日間平均が過去最多の約443人で、重症化リスクの高い65歳以上の高齢の感染者は446人、15.8%で患者数、割合とも上昇した。

感染経路は、これまでと変わらず家庭内が最多の46.2%だが多岐にわたっており、「日常生活の中で感染するリスクが高まっている」との分析が出された。

一方で、病床があっても、そこで対応する医療従事者の人手が足りないのでは、と問われた猪口副会長は「ベッドがあれば人材はいる。そこ(=病室)をあけて使うと決めたからには、人はついてくる」と答えた。

また、国立国際医療研究センターの大曲貴夫センター長は、第1波や第2波の頃に比べ「腰を据えて慌てずに診断・治療ができるようになった」と現場の変化を表現した。

国立国際医療研究センター 大曲貴夫センター長

5月23日には2人まで減った新規感染者が、12月3日は533人。それでも“踏みとどまっている”のは、医療従事者の多大な努力に支えられているからこそだろう。

(執筆:フジテレビ都庁担当・小川美那記者)