岩手県は鬼と縁が深い!?...「鬼の館」も

劇場版が大ヒットしている「鬼滅の刃」。
興行収入は公開から45日間で275億円を突破。日本で歴代2位にのぼった。
その人気の理由の1つが“鬼”。作中では恐ろしくも切ない生き物として描かれている。

では、実際の鬼はどんな存在だったのか。

実は鬼と縁の深い岩手県。
「岩手」の県名は羅刹鬼という鬼が神様に懲らしめられ、二度と悪さをしないよう岩に手形を押して約束したという伝説が由来とされている。

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また、一関市には、かつて鬼死骸村と呼ばれた場所があり、大きな岩の下には当時「鬼」と恐れられた豪族が埋まっていると言われている。

県内には鬼専門の博物館もある。北上市の「鬼の館」。
日本や世界の鬼にまつわる資料、約300点が展示されている。

案内してくれたのは、主任学芸員の相原彩子さん。
実は「鬼滅の刃」のファンで、作品に登場する鬼と伝説上の鬼に共通点を見つけたという。

鬼の館・相原彩子主任学芸員:
これ知っている! と思いながら、妄想ですけれど、非常に楽しく読ませていただいています」

共通点その1「人間が鬼に!?」

共通点を示す資料を紹介してもらう。
まず見せてもらったのは女性のお面。

これはガブという人形芝居で使われるからくり人形。

実は、鬼は生まれた時から鬼なのではなく、もともとは人間だったといわれている。

鬼の館・相原彩子主任学芸員:
好きな男性がほかの女性に目を奪われてしまったり、悲しみやストレスが頂点に達すると鬼に変身してしまうという演目が昔から伝わっているようです

住本結花アナウンサー:
日本で言い伝えられている鬼も、鬼になりたくてなっているわけではないんですね

共通点その2「日本刀で鬼退治」

作中では鬼から人を守るため、剣で戦う「鬼殺隊」という組織が登場するが…

鬼の館・相原彩子主任学芸員:
鬼殺隊の元祖じゃないかな?私の妄想ではあるんですが、これじゃないかなというものがありまして…それがこちら

鬼と戦う平安時代の武将たちを描いた浮世絵。
源頼光を中心に頼光四天王と呼ばれていて、鬼退治の逸話が残っている。
日本刀を持って戦う姿は、確かに鬼殺隊を思わせる。

共通点その3「人間の味方の鬼も」

最後に紹介するのは、日本各地の民俗芸能で使われる鬼のお面。

鬼の館・相原彩子主任学芸員:
実はこちらにいる鬼たちというのは、災いを払ってくれたり、福を授けたりしてくれる良い鬼の仲間になります

住本結花アナウンサー:
こんなに怖い顔しているのにですか?

鬼の館・相原彩子主任学芸員:
そうなんですよ

北上市に伝わる伝統芸能「鬼剣舞」も鬼のようなお面をつけて踊るが、これは厄を払う覇気を鬼のいかつい顔で表現したもの。

鬼の館・相原彩子主任学芸員:
恐ろしい力の強さもありますけれど、みんなを守ってくれる優しい強い力もあります

人を魅了する「どこか憎みきれない」ところ

伝説上の鬼も作品の中の鬼も、共通して言えるのは「どこか憎みきれない」こと。
相原さんは、そこが人を魅了するのではと話す。

鬼の館・相原彩子主任学芸員:
鬼滅の刃に出てくる鬼たちも、非常に複雑な生い立ちを持っています。それは鬼が持つ大きな特徴の1つだと思うので、その複雑さにわれわれ人間は共感できる部分があり、そこが人を引き付けているのだと思います」

(岩手めんこいテレビ)