皆さんは普段、パソコンやスマートフォンをどれくらい利用していますか?
SNSや動画、ゲーム。生活の一部になっているという人も多いと思います。
一方で、仕事以外の時間に長時間ネットを使う人ほど心の不調を抱えやすい傾向があることが、富山大学の調査でわかりました。
富山ならではの背景、課題も考えます。
Q(ネット利用で)気づいたら時間が過ぎてることはある?
*男性
「しょっちゅうある。ゲームしている時」
*女性
「日付変わっているんじゃない?」
*男性
「変わってる?」
*男性
「(スマホは1日)パソコン含めて2時間くらい」
Q1日にどのくらいスマホを使ったか見られる機能が…
*男性
「自分で気が付いていないけれどこれだけ触っているということなんだ」
*女性
「姪が小学校4年生。”スマホとお友達”みたいな感じでAIとずっと喋っている。実際の人とのコミュニケーションがちゃんと取れるのか心配になる」
*男性
「子どもが近くにいる職場(教育関係)なので『大丈夫か?』と。(SNSを)見ていても絶対自分の身に起こらないようなことが画面の中に多い。それを見てもどうしようもないのではと」
パソコンやスマートフォンでのネット利用は、今やどの世代にとっても生活の一部となっています。
こうした中、ある研究結果が…。
富山大学大学院の学生などのグループが20代から60代の地方公務員(3403人)を対象に、ネットの利用状況や心の状態を訪ねた調査。
「働く世代」に注目しました。
その結果、仕事以外で平日に4時間以上ネットを利用する人は、2時間未満の人と比べて気分の落ち込みや憂鬱な気持ちが続く「抑うつ」症状の割合が高いことがわかりました。
一方で、年代による違いはなく、仕事におけるネット利用では関連はみられませんでした。
調査に参加した立瀬剛志助教です。
*富山大学疫学・健康政策講座 立瀬剛志助教
「仕事で使うのとは、ネットの利用の仕方が違うと思う。特にSNSは、仕事中あまりやらない。そういう“今どきのネットの使い方”が、どれだけ抑うつ症状と関連するか調べた」
注目したのは時間の長さに加え、仕事以外での「使い方」。
立瀬助教は、SNSで目にする内容が影響している可能性があると考えています。
*富山大学疫学・健康政策講座 立瀬剛志助教
「やっぱりコンテンツで、(特に)SNSは非常に他者を気にするような仕組み。自分も承認されたくなったり、承認されない自分はだめだ、となったり世間はすごい、世間はひどいとか。自分をどんどん追い込んでいく部分はある」
SNSについては、富山にとって気になる別の調査結果もあります。
生命保険会社が去年行った全国調査で、「SNSが生きがい」と答えた人の割合が、富山が全国で最も高くなりました。
SNS上での発信や交流を心の拠り所としている人が多いと考えられます。
なぜ、富山でSNSが大きな存在になるのか。
立瀬助教は、背景のひとつに「孤独感」があるのではと推測しています。
*富山大学疫学・健康政策講座 立瀬剛志助教
「”富山×ネット”の背景には、『孤独』というテーマが入ってくる。30代、40代の女性が、全国と比べて頻繁に孤独を感じる割合が異様に高い。そうなると、身近にSNSがあったり、生成AIがいてくれたりすると、便利というか、依存したくなる気持ちもわかる」
実は、県や内閣府の実態調査では、富山は頻繁に「孤独」を感じる人の割合が全国を上回り、男女を問わず高い傾向があります。
特に高いのが30代・40代の女性で、全国平均の3倍に上ります。
ネットの利用が前向きな情報収集や楽しみではなく、「依存」になっていないか。
立瀬助教はこう呼びかけます。
*富山大学疫学・健康政策講座 立瀬剛志助教
「(SNSなどに)はまるのはいいけれど、その中の同調圧力に合わせていって息苦しくなる。本当にそれは孤独を癒すことになっていますか、と。人と喋るのが面倒くさくなるほどにはやらないほうがいい。どこかで何かとつながっているチャンネルを、(SNS以外に)いくつか持っておく。(ポイントは)“分散”」
立瀬助教は、SNSやネットそのものが悪いわけではなく、使い方によっては「自分を追い込む入り口になり得る」と話しています。
ネットだけに依存、集中するのではなく家族や友人、職場、地域などネット以外のつながりをいくつか持っておくこと、「分散」させておくことが心を守るカギになると話していました。
