先日行われた佐賀インターナショナルバルーンフェスタに関する話題をお伝えします。雨や風といった天気に大きく左右されるバルーン競技ですが、バルーンフェスタには、気象の側面から大会を支える「気象チーム」があります。どのような活動をされているのかバルーンフェスタ最終日に密着取材しました。
午前4時ごろ。競技開始約3時間前。
早朝の嘉瀬川河川敷で活動していたのは気象チームの一員、佐賀大学・熱気球部です。
空にあげられているのは、「パイロットバルーン」、略して「パイバル」と呼ばれる観測機器。
上空へ昇る「パイバル」の明かりを専用の機械で追いかけ風の強さや向きを観測します。
この作業を5回繰り返し、観測データを大会本部の気象チームへ送ります。
送られてくるデータを分析しているのが、気象チームの解析予報班です。
前日の予想と、当日の「パイバル」による観測を照らし合わせ、より正確な気象分析を行っています。
【バルーンフェスタ気象チーム 保坂美姫さん】
「風の情報を競技委員長にお伝えしていて、その後競技委員長がその情報をもとに、きょうのタスク設定を組んでいました。私たちは今、この後選手向けに気象の説明をするブリーフィングの準備をしていました」
【菅野】
「時刻は午前6時前です。きょうの気象条件をもとに決められた競技内容が、まもなく選手たちのもとへ伝えられます。会場は緊張感が高まってきています」
競技委員長による点呼とともに始まったブリーフィング。
選手たちに気象情報を解説するのは、気象チームのチーフ、内藤邦裕さんです。
内藤さんは10年以上、気象の側面からバルーンフェスタを支えてきた、気象のプロ。
気圧配置や、高さごとに異なる風の変化などを解説します。
【内藤邦裕さん】
「気圧配置の大きな場としましては、高気圧が今こちらにあって、その南東側に当たります。風としましては、北~北北東くらいですが、まだちょっと強いですね」
内藤さんが分析する最終日の天気のポイントは、空の高いところで吹く、強い北風。
この強い風が、空の低い所へ吹き降りてくる前にタスクを終えられるような内容に定められました。
ブリーフィングが終わると、次は競技会場へ。
現地のパイバル観測班と合流し、午前7時の競技開始後は気象チーム全員で大会の進行を見守ります。
【内藤邦裕さん】
「気象条件を最大限活用して、できるだけ選手が技量を競い合えるような競技にするという部分での競技性を高める、これ非常に大事なことです。ただそれも安全に行う必要がありますので、危険な状況になる前に必ず着陸させる。そういったところが非常に注意が必要ですね」
気象条件を活用して大会を支える内藤さん。
競技性と安全性を高めるほかにも大切にしていることがあります。
【内藤邦裕さん】
「多くのお客様に来ていただいて支えられていますので、そういった方々にも楽しんでいただけるようなイベント性、これも合わせて両立させていく、三立させていくことが必要ですよね」
毎年、多くの選手や観客を魅了するバルーンフェスタ。
その陰には気象チームのみなさんの、正確な気象観測・気象分析がありました。
【菅野】
内藤さんによりますと、佐賀は、海・川・平野・山地のバランスがちょうど良く、全国有数の非常に面白い風が吹くエリアということでした。
佐賀の気象予報士1年目として、ますます佐賀の気象や地形を勉強していきたいと感じた取材でした。
