福岡を訪れた外国人観光客を鹿児島へ呼び込もうと、鹿児島県が打ち出した九州新幹線の運賃助成事業。予算額2億7800万円、2万人の宿泊を見込む意欲的な取り組みだが、9月の予約開始から約1か月が経った今、予約件数は1004件にとどまっている。
博多〜鹿児島中央の片道運賃を助成、条件は県内1泊以上
この事業は、福岡を訪れた外国人観光客を対象に、博多から鹿児島中央までの九州新幹線片道分の運賃を県が助成するものだ。利用条件は、鹿児島県内の宿泊施設に1泊以上すること。予約は9月18日から受け付けを開始しており、1件の予約で最大6人まで利用できる仕組みになっている。
予算額は2億7800万円で、県は2万人の宿泊を見込んでいた。しかし10月13日時点での予約件数は1004件。実際の利用人数の集計はまだ行われていないが、想定を下回る状況が続いている。

塩田知事「日数的にもまだたっておらず」
10月13日の定例会見で現状を明らかにした塩田知事は、「なかなかプロモーションが浸透していない感じがあり、日程的にも日数的にもまだたっておらず、難しいのが若干ある」と率直に語った。

県は仲介する旅行会社とともに事業の浸透に努めたいとしており、今後のプロモーション強化に期待がかかる。福岡を起点に九州各地を巡るインバウンド旅行者の動線を鹿児島まで延ばすことができるか、取り組みの真価はこれからが正念場だ。
一方、「かごしま観光応援割」は執行率9割超と好調
同じ会見では、別の支援策について明るい話題が報告された。熊本地震で影響を受けた観光業界を支援するため、県が独自に打ち出した「かごしま観光応援割」は、10月13日までの時点で予算の執行率が9割を超え、高い利用状況となっているという。

外国人向けの新幹線助成事業とは対照的な結果となっており、県内向けの周知と国外向けのプロモーションでは課題の性質が異なることが浮き彫りになった形だ。鹿児島へのインバウンド誘客をどう軌道に乗せるか、県の今後の動きが注目される。
【動画で見る▶外国人観光客の新幹線助成事業 予約低調 浸透に課題【鹿児島】 】

