通算100セーブ&100ホールド達成

出番は決まって最終回。息の詰まる場面だ。チームメートの思いを胸に重圧と向き合い、マウンドに立つ。積み重ねたセーブ数は今季8月7日に100に到達した。京セラドームでのオリックス戦だった。100セーブは史上33人目、100ホールド&100セーブは史上5人目の快挙だ。ロッテの守護神・益田直也(31)のことだ。

チームの選手会長でもあり、9回のマウンドを託される右腕は人一倍責任感が強い。「最後なのでみんなが「頼む」と思って見ている。1回と9回の守備では重みが違う。そこを任されている限り無責任な投球はできない」

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プロ入りなど夢のまた夢。市和歌山商で3年間一度も甲子園出場ならず。野球を諦めようとした。母子家庭で育ち、地元で消防士か警察官を目指すというもう一つの夢も考えていたという。
悩んだ末に関西国際大学でもう一度、野球を続ける選択をした。投手としての頭角を徐々に現し、2011年ドラフト4位でプロの門を叩く。

益田が入団したのは「黄金ルーキー」藤岡貴裕(東洋大)がロッテに1位入団した年だった。藤岡は巨人の菅野智之と広島の野村祐輔とともに「大学BIG3」としてメディアの脚光を浴びた。

入団直後の石垣島春季キャンプで、雑草ルーキーの才能をいち早く見抜いたのは、当時(2010~2012)投手コーチの西本聖さんだった。

「心臓に毛が生えている」と西本聖投手コーチは益田を当時そう評していた。
キャンプで西本コーチからシュートを教わった。初めてのフリー打撃に登板した際だった。「インコースへ投げてもいいですか?」と西本コーチに聞いた。先輩打者に当ててしまうかも知れない心配より、打者に向かっていくその強気の姿勢を西本コーチは高く評価した。

幾度となくピンチを迎えても「心臓に毛が生えている」と評される強心臓、そして150キロ超のストレートと決め球のシンカーとを武器にここまでホールド数とセーブ数を積み上げた。それぞれ100づつも。

チームの火消し役として千葉市消防局のポスターに

2020年もチームの火消し役として、千葉市消防局の「春の火災予防運動(3月1日~7日)」のポスターにも起用され、千葉市内の公共施設約3700箇所に掲示された。

かつて消防士に憧れた男は今や誰もが認める火消しとなった。
千葉の街を火災から守り続け、絶対的守護神として、来季もどんなピンチからもチームを守り続ける。

(フジテレビ・加藤忍)