自分が描いた絵が本物のカードゲームになる。名古屋で生まれたユニークな「つくじかカードゲーム」。その一風変わった名前に込められた思いとは。
名古屋・大須で開かれたカードゲームの大会。小学生から大人までが参加し、熱い戦いを繰り広げるカードには「ジブンカッテナハカイ」や「ぴょんぴょん」の文字が。
そんな不思議なカードにハマる理由は…
小学5年生:
「この『馬小屋』は自分で作ったカードです」
50代男性:
「自分で描いた絵を戦わせるというのが、システムとして面白いなと」
プレイヤー自身が描いた絵がカードゲームに。1パック(5枚)330円で販売され、多くの人が楽しんでいます。

仕掛け人は、名東区でフリースクールを運営している末廣一眞さん(33)。不登校だったり、学校が少し苦手だったり、そんな子供たちが好きな時に来られる居場所を設けています。
つくじかフリースクールの末廣さん:
「決まりとかに縛られずに過ごせるけど、自分の得意なことやちょっと興味があることを見つけていって、それが少しずつ自分にとっての軸というか、芯みたいなものになっていってくれたらいいなと」

ものづくりを通して自分を「つく」り、そんな「じか」んを積み重ねる。そのために考えられたのが「つくじかカードゲーム」です。
空くん:
「個性的なキャラがいっぱいいたほうが、ちゃんとしたカードゲームっぽいから」
つくじかフリースクールの末廣さん:
「今のカードが結構複雑で難しいから、自分で作りたいって言ってなかったっけ?」
つくじかカードの発案者は、小学6年生の空くん(11)。集団行動が少し苦手で、3年生の時に末廣さんの元に通っていました。

つくじかフリースクールの末廣さん:
「最初に話していた時に書いたメモなんですけど、ほぼこのままルールになっている」
空くんと考えた基本ルールはシンプル。自分のターンでカードを出し、その攻撃ポイントで相手カードのHPをゼロにすれば1点。先に10点とれば勝利です。

始まりは、絵も文字も手書きした画用紙を切っただけのカード。スクールで出会った海くんたちも加わるうち、末廣さんにあるアイデアが…。
つくじかフリースクールの末廣さん:
「もうちょっと先を考えて、商品にできないかなと。カードが実際に形になることも大事で、他とつながってどんどん広がっていく。そうすると、自分が知らないうちに社会とつながっているというか、『俺のやつだ!』と自信になったりとか」

商品化に向けたクラウドファンディングは目標の100万円を達成。プレイヤーらが考えて作るカードも今や400種類となり、今年の冬には第4弾の発売も控えるほどのゲームになりました。

空くん:
「自分が作ったカードが遊ばれていると、やっぱりうれしい。自分のアイデアが形になる場所」
海くん:
「『こういうのを作りたい』って言ったら、『そういうのは無理だよ』とかは言わず、『いいんじゃない』って言って批判はしない人」
一風変わったカードゲームは、子供たちの世界を広げる入り口でした。

つくじかフリースクールの末廣さん:
「何かやりたいと思った時に、すぐにそれをできるとか現実にやって、それがより面白くなるような広がり方をサポートできる場所があったらいいなと思って、これからも続けていきたいです」

