第二次高市改造内閣は、18日に新旧大臣の引き継ぎが相次いで行われました。
今回の改造では、去年の総裁選のライバルだった3閣僚の内、林前総務大臣だけが閣僚を外れました。
周辺からは早速、来年の総裁選の出馬に期待する声が上がる一方で、ある閣僚経験者は高市総理の高い支持率を背景に「このまま来年の総裁選に出るなら、相当厳しい状況だ」と指摘する声も。
政治ジャーナリストの青山和弘氏は独自取材から「林氏が役職希望アンケートを白紙で提出し、高市総理が最終的に慰留しなかった」と解説しました。
内閣改造の舞台裏で何が起きていたのでしょうか。
■高市総理と林氏 それぞれの思惑
今回の内閣改造の背景には、高市総理と林前総務大臣それぞれの異なる思惑があったと、青山氏は指摘します。
【青山和弘氏】「高市総理は来年の総裁選で“無投票再選を果たしたい”という考えを持っており、後ろ盾である麻生氏も同じ考えを共有していました。
そのため、ライバルとなりうる議員を閣内に取り込み、自由に動けない立場に置くことで、“反高市陣営”がまとまることを封じ込めたいという狙いがあった」
一方、林氏の側にも明確な計算がありました。
【青山和弘氏】「林さんはそろそろ高市政権と距離を置いて総裁選の準備をしたいと、実は周辺にもはっきり言っていた」
閣内にとどまる限り、政策の違いを打ち出すことも難しく、批判的な発言も封じられてしまいます。総裁選への出馬を視野に入れるならば、高市内閣から外れることが不可欠だったというのです。
■白紙のアンケート回答 林氏の“静かな一手”
こうした状況の中、人事の前に自民党全体で「役職希望アンケート」が実施されました。ここで林氏は、何も記入しない白紙の回答を提出します。
この動きを受け、高市総理は「希望を書いてほしい」と林氏に連絡しましが、林氏は希望を明記することなく、ただ一言、「人事は総理の専権事項なので、判断は総理にお任せします」と答えるにとどめたといいます。
【青山和弘氏】「総理の顔に泥を塗らないようにしたわけなんですね。『残りたくはない』というメッセージでありますよね。ただ、そこで『総理、いや私(閣外へ)出してください』と言わないで、ただ最後は『お任せします』というところが、林さんらしい駆け引き」
■高市総理が慰留しなかった理由
では、なぜ高市総理は林氏を慰留しなかったのでしょうか。青山氏は、17日の記者会見での総理の発言にその理由が見えると説明します。
高市総理は会見の中で「今回続投した方は第一希望の役職であることを確認した」と述べました。希望を明記していない林氏をそのまま閣内に残せば、この発言との整合性が取れなくなります。
【青山和弘氏】「慰留してたら残ったかもしれない、だって『総理の専権事項だから』と言ってる以上。だけど、筋が通らないということで慰留しないで、結局林さんは外に出ることになった」
■政策的対立という根本的な溝
そもそも、高市総理と林前総務大臣の間には政策的な隔たりも存在します。
青山氏によれば、林氏は財政再建派であり、中国やアジア外交への対応においても高市総理とは真反対の立場をとっています。
前回の総裁選ではライバルとして戦った両者でしたが、それでも高市総理は林氏を閣内に抱え込みました。しかし政策的な違いは最初から明白だったといいます。
青山氏は林氏の戦略をこう読み解きます。
【青山和弘氏】「もし高市さんがダメになったときの、その受け皿というか、“非高市”、“反高市”の頭領になっておくというのは、自民党の中でもし高市さんがダメだって言われたときの“振り子の振れ先”になるという。逆に言うと林さんはそのワンチャンスに今回賭けたということ」
■来年の総裁選に向けた本格始動か
青山氏は「来年の総裁選の準備を加速するのは間違いない」と断言します。
そして今回の高市総理の判断については「来年の総裁選で、今回の高市さんの判断が吉と出るか凶と出るかが、答え合わせができる」と指摘しました。
(関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」2026年9月18日放送)
