「女性の霊が出る」「声が聞こえる」。そんな噂がインターネット上で語られてきたのが、愛媛県松山市にある通称「松工裏の電話ボックス」。実はこの電話ボックスが今年6月に姿を消していました。何があったのでしょうか。
電話ボックスがあったのは、松山工業高校と松山南高校の間にある道路沿いです。Googleマップの過去の画像には、歩道脇に黒色の電話ボックスが立っている様子が確認できます。
一見すると、ごく普通の公衆電話。ただ「松工裏電話ボックス」などと検索すると、心霊スポットとして紹介するサイトや動画が複数見つかります。中には、周辺で過去に起きた事件と結びつける情報もあり、「女性の霊が出る」「声が聞こえる」などの噂が長年語られてきました。
その電話ボックスに異変が起きていました。4月20日に撮影された写真では、電話ボックスのほぼ全体がブルーシートで覆われ中に入れない状態に。さらに約4カ月後の8月28日に同じ場所を撮影した写真では、電話ボックスそのものが姿を消していました。
「なぜ撤去されたのか」。管理するNTT西日本によりますと、電話ボックスが撤去されたのは6月2日。もともと利用が少なく撤去の対象になっていたところ、車による損傷が発生。このため修理はせず撤去することになったということです。
ただ姿を消しているのはこの電話ボックスだけではありません。まちでは今、公衆電話そのものが減り続けています。
愛媛県内の公衆電話は、最も多かった1996年には8221台あったものの、今年3月時点では884台になり、30年間で約9割も減少しています。全国でも公衆電話の利用は2000年から2022年までの間で98%減少。設置台数も2000年の約71万台から2025年には約8万台まで減りました。
背景にあるのは携帯電話やスマートフォンの普及。さらに法律に基づく設置基準の見直しにより、全国で2031年度までに公衆電話を3万台まで減らす方針です。
この一方で公衆電話には新たな役割もあります。災害が起きた際に避難所などで使われる「災害時用公衆電話」です。普段は使えないものの避難所が開設された際などに、被災した人の安否確認や連絡手段として利用されます。
愛媛県内には今年3月末時点で、避難所など548カ所に1085台が設置され、既に通常の公衆電話よりも多くなっています。
「女性の霊が出る」と噂された電話ボックスを追って見えてきたのは、公衆電話そのものが街から姿を消し役割を変えている現状でした。
#愛媛県 #松山市 #公衆電話 #心霊スポット #松工裏の電話ボックス #撤去 #災害 #スマホ #携帯電話 #通信
