秋の味覚の代表格サンマの価格が2025年の3倍に。
影響は飲食店の秋限定メニューにも及んでいます。
2025年の豊漁から一転、2026年は各地で不漁が続いているサンマ。
東京・豊洲市場では、生サンマの卸値が1kgあたり平均約3645円と2025年の同じ時期の3.3倍に高騰しています。
こうした状況を受け、都内の鮮魚店ではある異変が起きていました。
店頭にはたくさんの魚が陳列されていますが、旬のサンマが見当たりません。
入り口の貼り紙には、「まともなサンマがとれたら入荷いたします」「細い、高い、価値がない」と書かれていました。
生のサンマがないならと、「旬だからサンマをいただきたいと思って、干物でも食べたいな」と話す人も。
この店では、2025年最も大きなサイズの仕入れ値が1匹300円から400円ほどでしたが、2026年は倍の水準だとか。
魚勝・大川敏広店長:
1匹800円くらい。その価値があるのかなという状態。脂がないの置いてもしょうがないので、“買って後悔するなら待って”という形。
旬のサンマの高騰には、買い物客からも「海育ちだからサンマ大好きだけど、今年のサンマにはまだ手が出ない。買いたいです、塩焼き食べたいもの」など、嘆きの声が聞かれました。
初物のサンマをすでに食べたという女性は「旬だから味はすごくいいけど、ちょっと細身だったので、食べても物足りない感じで」と話し、満足度はいまひとつだったようです。
厳しい状況を不安視する声は各地から上がっています。
新潟市の卸売市場では、山津水産・小出大輝主任が「サイズも小ぶりが主体なので、非常に厳しい年になるのではと予想している」と話しました。
また、9月初旬には福岡市の市場で北海道産のサンマが1匹1000円。
中には1300円という驚きの価格で売られているものもありました。
サンマ高騰への悲鳴は、サンマで有名な東京・目黒のネパール料理店「ラクシュミー」からも上がっています。
スパイシーな香りを漂わせるフライパンに投入されたのは、揚げたサンマ。
店ではカレーとサンマの異色のコラボメニュー「さんまカレー」を毎年秋限定で提供しています。
来店客は「ちょっと珍しいですよね、サンマのカレー。“スープカレー”のような仕立てになっていて、酸味がありながらスパイシーさも感じられて、とてもおいしい」「今年3回目だが“こんなにサンマでおいしくできるか”と思う」と話しました。
海がないネパールでは川魚をカレーの具材とすることも多く、日本で脂がのった旬のサンマにほれ込んだ店長が、この秋メニューを考案したといいます。しかし…。
バッタチャン ジャング店長:
(仕入れ値は)去年350円とかだったが、今年は550円くらい。先週は1000円くらい。高いし、買いに行ってもなかなかない。何匹か買ってきて作っている状態です。
記録的なサンマ高騰に頭を悩ませながらも、この時期ならではの味を楽しみに来るお客さんのために、値上げはせずに乗り切りたいとしています。
