東海豪雨から9月11日で26年です。8日の大雨では、名古屋市で観測史上最多の猛烈な雨が襲いましたが、被害は26年前よりも圧倒的に減少しました。
■東海豪雨から26年…教訓は生きたか
名古屋市西区の公園で11日に開かれた「記憶と教訓を語り継ぐ集い」。東海豪雨では新川の堤防が決壊し、大規模な浸水被害に見舞われました。
参加者:
「床上浸水を受けて大変苦労した。元の生活に戻るのに3カ月以上」
2000年9月11日、線状降水帯が発生し、激しい雨をもたらした東海豪雨。死者10人、負傷者115人、浸水被害はおよそ7万棟に及びました。

天白区の野並で、中華料理店を40年以上営む萩原功さん(74)。東海豪雨では店内まで水が押し寄せ、翌朝になっても1階は浸水したままでした。
萩原さん:
「早く逃げるほうがいいから。前回逃げ遅れた分、今回は逃げるのが早かったですよ。自然災害は防ぎようがない。『またか、まずいことになってきたな』と」
今回の豪雨では、植田川で越水が発生し、天白川では、レベル4の氾濫危険警報が発表されました。

萩原さん:
「むちゃくちゃ降ったよね。短時間に降った感じです。車から出られなかったです、雨がすごくて。お客さんには帰ってもらいました。前回のことがあるから、さっさと帰らないかんなという気持ちがありました」
26年前の経験を糧に、今回は早めに片付けを切り上げ、車で急いで自宅に帰ったといいます。
■進む豪雨対策 貯水能力は5倍以上に
3日前、午後4時53分までの1時間に名古屋市に降った雨は104.5ミリと、東海豪雨を超える観測史上最多を更新しました。

一時は川のようになった、北区と東区にまたがる矢田付近では、街が広く浸水。大雨から2日たち、水は引いたものの、冠水して動けなくなっている車の姿がありました。
一方で、今回の豪雨で死者はゼロでした。
(リポート)
「大曽根駅前にある雨水調整池では、今回の大雨で上限いっぱいまで稼働し、およそ3万4千トンの水を受け止めました」

25mプールおよそ140杯分の雨水が入った施設。東海豪雨などをうけ、名古屋市では雨水貯留施設を増設しました。東海豪雨並みの1時間当たり100ミリの降雨でも、床上浸水を防ぐことを目的としています。

市内には99か所の調整池がおかれていて、貯水能力は東海豪雨の時と比べて5倍以上になりました。

名古屋大学の田代喬特任教授:
「瞬間的には一面が湖のような状況になったとしても、速やかに貯留されていきましたので、浸水が解消するスピードを考えると、圧倒的に当時よりも早まっている」
しかし、今後の懸念もあります。
名古屋大学の田代喬特任教授:
「施設の機能を超えてしまうと、どうしてもその辺の軽減させる能力を発揮できなくなってしまいます。例えばあと1~2時間、100ミリの雨が続いたらどうなるかというと、やはり東海豪雨に近いような状況になった可能性は非常に高い」
襲い掛かる豪雨にどう立ち向かうのか、模索が続きます。

