アニメやフィギュアなど、世界で人気を集める日本のポップカルチャー。この波を追い風に、静岡県内の企業が東南アジア・タイにホビー専門店をオープンさせた。「ホビーのまち静岡の魅力発信へ」新たな挑戦を現地で取材した。

タイ東部の港町・シラチャに静岡発のホビー専門店
タイ東部の港町・シラチャ。多くの日系企業が進出し、首都・バンコクに次いで、日本人が多く暮らす街として知られている。この地に2026年6月、静岡発のホビー専門店がオープンした。
フィギュアやプラモデルなど約40万点

周りとは違う真っ青な外観に、看板には『SUGOI FIGURE(すごいフィギュア)』と書かれている。商業ビルの1階から3階に店舗を構えたこちらの店。来店客を出迎えるのは、ずらりと並んだ日本の人気アニメのキャラクターフィギュア。さらにトレーディングカードやプラモデル、マンガなど、幅広いジャンルの商品を取り扱っている。その数はおよそ40万点に上る。
古着販売からホビー事業へ
店を運営しているのは、静岡県島田市に拠点を置く、「KINETIC DESIGN(キネティック デザイン)」。この店は、リサイクルやリユースという形で、日本国内で古着の販売事業をてがけているほか、タイ東北部のウドンタニでリサイクルショップを展開している。事業拡大を目指す中、新たにホビー事業への挑戦を決めた。
タイ人は日本のアニメ好き
きっかけは現地の人たちとの会話だった。KINETIC DESIGNの天野良太代表は、「タイで生活していると、タイ人との共通言語が意外にアニメというところがある」と指摘する。例えばワンピースは多くのタイ人が知っているという。このため、雑談の中で「キャラクターの誰が好きだ」といった話が出てくるそうだ。

日本のポップカルチャーが絶大な人気を誇るタイ。バンコクでは、日本文化を紹介するイベントが定期的に開催され、会場は世代を超えたファンやコスプレイヤーでにぎわう。
「駿河屋」が全面サポート
そんな現地の熱気を肌で感じた天野さんに、出店に向けて力強い後押しもあった。それは、静岡市葵区に本社を置き、国内外で150店舗以上を展開する日本最大級の総合ホビーショップ「駿河屋」。
海外市場の開拓を進める「駿河屋」は、今回の出店を全面的にサポートし、商品の供給や店舗運営に関するノウハウを提供している。店の特徴は圧倒的な品揃えだ。
フィギュア100個持っている客も

訪れたタイの買い物客に感想を聞くと。「呪術廻戦」や「五等分の花嫁」、それに「エヴァンゲリオン」や「けいおん!」、「ちいかわ」が好きという声も。それに「日本のアニメは絵がきれい」「こういった店は他にはないので面白い」「日本の駿河屋にも行ったことがあり、店の雰囲気が似ている」といった声が聞かれた。中には100個ほどのフィギュアを持っている人もいた。
静岡が誇るホビー文化を世界へ
天野さんは今後、海外での出店を増やすことで、「ホビーのまち静岡」のPRにもつなげていきたいと意気込んでいる。天野さんは、「少しでも懸け橋となって、タイの皆さんにお届けし、認知を広めていけたら」と語った。
日本そして静岡が誇るホビー文化を世界へ。今後の広がりが注目される。
(テレビ静岡)

