陸上自衛隊富士駐屯地は、複数の部下にパワハラを行い、隊員2人が精神疾患を発症する一因になったとして、50代の幹部を停職1年の懲戒処分にしたと発表しました。
処分を受けたのは富士学校に所属する50代の1等陸佐です。
1等陸佐は以前の勤務先で複数の部下隊員を指導する際、暴言を伴う威圧的な言動を繰り返したほか、隊員の能力を超える要求をするなどして、精神的苦痛を与えました。
富士駐屯地は暴言の内容について公表していませんが、1等陸佐は室内から廊下に聞こえるほどの大声で怒鳴ることもあり、こうした行為により部下隊員2人は精神疾患を発症したということです。
2022年11月、全自衛隊員を対象に行われた特別防衛監察のアンケートで、複数の隊員からパワハラ被害の申し出があり、事案が発覚。
その後、警務隊などによる再調査が行われると、アンケート調査からおよそ4年後となる9月11日付で処分に至りました。
富士駐屯地によりますと、1等陸佐は陸上自衛隊では陸将・陸将補に次ぐ階級で、地方の駐屯地では連隊長を務めることもある階級だということです。
また、パワハラを理由とした停職1年の懲戒処分について、広報担当者は「少なくともここ数年記憶にない」と話していて、異例の重い処分となりました。
調べに対し、1等陸佐は一連の行為について「部下の隊員に改善を促そうと思った」と話す一方、現在の心境については、反省や謝罪も含め、特にコメントはなかったということです。
また、1年の停職期間が明けた後も自衛隊で勤務を続ける意向を示しているということです。
富士学校長の垂水達雄陸将は「この度、当該所属隊員がこのような事案を起こしたことは誠に遺憾です。引き続き、パワーハラスメントに関する教育を徹底するとともに、服務指導を実施して、同種事案の再発防止に万全を期して参ります」とコメントしています。
