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アドテックは1983年の創業以来、産業分野のお客様に向けてメモリやストレージ製品を製造・販売してきた国産メモリメーカーです。近年は産業用PCをはじめ、IoT製品や産業用ネットワーク製品、ソフトウェア、ソリューションなど、ハードウェアにとどまらない提案にも取り組んでいます。
産業用PCは、製造装置や検査装置、各種設備などに組み込まれ、システムを支える重要な役割を担っています。一方で、電源の瞬断・瞬低や、装置全体の電源ON/OFFによる予期せぬ電源断は、OSやデータに影響を及ぼすリスクがあります。
アドテックでは、以前より、こうした課題に対する「電源ガチャ切りオプション」を提供してきました。今回は、その取り組みをさらに発展させた「SuperCAPシリーズ」について、開発の背景や特徴、実際の導入事例、そしてアドテックが目指す産業用PCのソリューション提案についてご紹介します。
ーまずは、前回ご紹介した「電源ガチャ切りオプション」から
産業用PCでは、装置そのものの電源をON/OFFする運用が求められる場合があります。しかし、OSからの正常なシャットダウンを伴わない電源断は、データやOSに影響を及ぼす可能性があります。
そこでアドテックが提供しているのが「電源ガチャ切りオプション」です。突然の電源断が発生しても、PCやデータへの影響を抑えながら電源を切ることができるため、PCを装置に組み込む際の電源断対策として活用されています。
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▼電源ガチャ切りオプションの詳細
【URL:https://www.adtec.co.jp/file/industry/ADTEC_Industrial_embeddedPC_ASRockPowerSupplyOption.pdf】
ーしかし、お客様の課題は「電源が切れてもデータを守りたい」だけではなかった
電源ガチャ切りオプションは、電源断が発生した際にPCそのものはそのまま電源OFFとなります。一方で、「電源が切れても一定時間PCを動かし、その間にOSから正常にシャットダウンしたい」というニーズもあります。
そこでアドテックが着目したのが、スーパーキャパシタを利用した電源バックアップです。電源断後も一定時間電力を供給し、その時間を使ってPCを安全にシャットダウンする。電源ガチャ切りとは異なる方法で、産業用PCの電源断という課題に応える「SuperCAPシリーズ」を製品化しました。
ーSuperCAPとは?従来の鉛蓄電池UPSとは異なる「キャパシタ」という選択肢
SuperCAPシリーズは、スーパーキャパシタに電力を蓄え、電源喪失時にPCへ電力を供給する電源バックアップ製品です。専用の自動シャットダウンユーティリティと組み合わせることで、電源喪失後もPCを一定時間動作させ、その間にドキュメント保存やプログラム実行などを行ったうえで、OSを正常にシャットダウンすることができます。
いわば「電源が落ちる前に安全に終了させる」UPS型の電源断対策です。
SuperCAPの大きな特徴は、一般的なUPSで使われる鉛蓄電池ではなく、スーパーキャパシタを採用していること。長い充放電サイクル、高速充電、高信頼性、安全性、メンテナンス性などが特徴で、カタログでは一般的なUPSのバッテリー交換頻度が約2~3年であるのに対し、スーパーキャパシタ電源は約7~8年とされています。
また、軽量・コンパクトであることも産業用途では大きなメリットです。例えばSiP-41Bは約690g、SiP-42Bは約860g。装置内のスペースが限られている場合や、機器を持ち運ぶ必要がある場合にも、従来型UPSとは異なる選択肢になります。
もちろん、初期コストだけを比較すれば、鉛蓄電池UPSのほうが安価なケースもあります。しかし、設置した後のバッテリー交換や保守まで考えると、SuperCAPの価値が見えてくる現場があります。
その一例が、都内に数百か所設置されるコインパーキングです。多数の拠点にUPSを設置すれば、将来的なバッテリー交換のために、それぞれの場所へ人が出向く必要があります。SuperCAPなら長寿命という特性を活かし、こうした保守負担を抑えることができます。
さらに、ダムの取水口などの遠隔地、山間部・僻地への設置でも採用されています。人が容易に行けない場所では、機器を設置した後のメンテナンスそのものが大きな課題になります。鉛蓄電池UPSの代替としてSuperCAPを選ぶことで、長寿命・小型・軽量という特性を活かし、現場の運用や保守まで含めた電源対策を実現しています。
ーSuperCAPで「電源断後も安全にシステムを終了する」という選択肢を
SuperCAPシリーズは、電源断が発生した際にも一定時間の電力供給を行い、その間にPCを正常シャットダウンさせることができる電源バックアップです。電源ガチャ切りオプションが「突然電源が切れてもPCやデータを守る」方式なのに対し、SuperCAPは「電源断後もPCを動かし、安全に終了させる」方式。どちらも電源断対策ですが、用途や現場の要求に応じて選択肢が異なります。
また、SuperCAPは長寿命、軽量、コンパクト、メンテナンス性といった特徴を持つため、一般的なUPSとは異なる価値を提供します。特に、多数の拠点への設置や、山間部・僻地など保守が容易ではない環境では、そのメリットを活かすことができます。
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▼SuperCAPシリーズの詳細
ー電源だけではない。コンパクトPCでも「ストレージ障害」に備える
他方、産業用PCに求められるのは、電源断への備えだけではありません。例えばストレージの故障に備え、データを二重化してシステムの可用性を高めたいというニーズもあります。
アドテックでは、コンパクトな筐体でありながらRAID1に対応できる産業用PCもラインナップしています。第14世代Core Ultraを搭載したiBOX/NUC/NUCSシリーズでは、Intel VMD RAID 0/1に対応し、2台のストレージに同じデータを書き込むことで、1台のディスクが故障した場合でもデータを保護し、運用を継続できる構成を実現できます。
さらに、このRAID1対応は第14世代モデルに限ったものではありません。アドテックでは、その後のCore Ultraシリーズ、Core Ultraシリーズ2、Core Ultraシリーズ3にもRAID1対応モデルを展開しています。
電源断にはSuperCAP、ストレージ障害にはRAID1対応PC。こうした「もしも」に備える機能を、コンパクトな産業用PCにも組み合わせて提案しています。
ースペックの先へ。現場の課題に寄り添うアドテックのソリューション
アドテックでは、これまで産業用メモリやストレージ、産業用PCなど、ハードウェアそのものの品質や性能を追求してきました。しかし、産業現場で本当に求められているのは、CPUやメモリ容量、I/Oポート数といったスペックだけではありません。
電源断が起きたときにどうシステムを守るのか。ストレージが故障したときにどう運用を継続するのか。さらに、セキュリティやデータ保護など、装置やシステムを安定して使い続けるためには、ハードウェア以外にもさまざまな課題があります。
アドテックは、電源ガチャ切りオプションやSuperCAP、RAID1対応のコンパクト産業用PCなど、こうした課題に応える選択肢を広げています。
これからも私たちは、単に「産業用PCを提供する」のではなく、お客様が現場で抱えている課題を理解し、ハードウェアと各種ソリューションを組み合わせながら、その課題を解決することを目指します。
「どんなCPUが必要か」だけではなく、「どうすれば止まりにくいシステムをつくれるか」「どうすれば万一の障害に備えられるか」。
そんな視点から、お客様の装置やシステムに適した産業用PCとソリューションをご提案し、産業分野のお客様にこれまで以上に貢献してまいります。
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アドテック産業用PCラインナップ
https://www.adtec.co.jp/product/industry/fapc-development/
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