夢を諦めず、岡山から世界へ羽ばたいたバレリーナがいる。ヨーロッパでひとり世界に挑み続ける彼女の魅力を取材した。
◆ヨーロッパの実力派「チェコ国立バレエ団」入団3年目の西山菜月さん 2月には作品「マノン」主役に大抜擢
「逃げられないし、逃げたくないから、自分を律しての積み重ね」
岡山市出身のバレリーナ、西山菜月さん(取材当時23)。3年前からヨーロッパのチェコ共和国で国立バレエ団の一員として舞台に立っている。
18世紀のフランスを舞台に奔放な女性の波乱に満ちた人生を描いた作品、「マノン」。菜月さんは2026年2月にこの作品の主役を任される。入団3年目としては異例の大抜擢だった。

◆菜月さんのバレリーナとしての魅力は「指先まで神経を研ぎ澄ませた表現力」
菜月さんのバレリーナとしての魅力について、中学生の頃から指導してきた幸田亮一さんは、類まれな表現力の他、「役をしっかり生きられるダンサー。舞台を見ていると同じ人間じゃないような」と評価する。
身長161センチと、バレリーナとしては小柄。しかし、指先まで神経を研ぎ澄ませた表現力をいかし、古典だけでなく現代的な作品にも活躍の場を広げている。

◆劇団四季出身・幸田さんの指導を機にバレエを「未来の職業」として意識
岡山市南区で生まれ6歳でバレエを始めた菜月さん。12歳で劇団四季出身の幸田さんの教室に通い始めたのをきっかけに、バレエを「未来の職業」として意識し始めたといいう。
「冒険してみたいという気持ち。自分がどこまで行けるのか試してみたい」と、2018年、16歳の若さで単身、ドイツへ。翌年には日本最高峰のバレエ団の公演にゲスト出演するなど、頭角を現した。

◆「生で見てみると印象が違う」という理由でオーディションに落選したことも…
しかし、菜月さんがプロのバレリーナとして独り立ちするには高い壁が立ちはだかった。「生で見てみると印象が違う」などという理由でオーディションに落とされることがたくさんあったといい、かなり落ち込んだのだそうだ。
ヨーロッパの100を超えるバレエ団に応募するも結果が出ない日々。それでも彼女には「諦めるという選択肢がなかった」のだ。
幸田さんは、菜月さんは幼い頃から決して器用なタイプではなく地道に一つずつ積み上げていって、できるタイプではないかという印象を持っていたと語る。
その地道な努力の積み上げが成果に・・・。
諦めずに表現力を磨き続けた結果、3年前、ついにヨーロッパの実力派カンパニー、チェコ国立バレエ団への入団が決定。プロのバレリーナとしての人生をスタートさせた。

◆「踊りを見るとパワーをもらえる」とバレエ教室の後輩から憧れられる存在に
諦めない心とたゆまぬ努力で夢をつかんだ菜月さんは今後の夢をこう語る。
「自分の表現を通してたくさんの人に感動を届けられるダンサーに。チャンスが来たらいつでも掴めるようにしたい」
世界で羽ばたく彼女の活躍に今後も注目だ。
(岡山放送)


