芸術・文化の分野で優れた功績を挙げた人に贈られる、第37回高松宮殿下記念世界文化賞の受賞者が東京など6都市で発表されました。
パリ国立ピカソ美術館で8日に行われた会見には、日本美術協会国際顧問のジャン=ピエール・ラファラン元フランス首相らが出席しました。
若手芸術家奨励制度に選ばれたフランスのラ・スルス・ガルースト協会が紹介され、演劇・映像部門の俳優、ケイト・ブランシェットさんら、5つの部門の受賞者が発表されました。
絵画部門はアメリカのジェニー・ホルツァーさん。
LED掲示板などを使い、「言葉」そのものをアートとして伝え続けています。
権力や社会問題に真っ向から切り込み、観るものの思考を揺さぶり続けています。
彫刻部門はイギリスのアンディ・ゴールズワージーさんです。
大自然そのものを素材にするランドアートの第一人者です。
最大の特徴はその「はかなさ」。
作品は時間と共にやがて自然へ帰り、人間はいかに自然と向き合うべきなのかを静かに問いかけます。
建築部門はアメリカ在住のダニエル・リベスキンドさん。
鋭く切り裂かれたような斬新なフォルムが特徴です。
「ベルリン・ユダヤ博物館」では、ホロコーストという悲劇を「空間の体験」として表現しています。
機能性が求められる現代に「歴史をどう語り継いでいくべきなのか」という問いを突きつけます。
音楽部門はスウェーデンの指揮者、ヘルベルト・ブロムシュテットさんです。
「世界は音楽を渇望し、音楽は魂を満たすことができる」と語ります。
99歳を迎えた今もなお、世界中の指揮台に立つ現役最高齢の巨匠です。
演劇・映像部門はオーストラリアの俳優、ケイト・ブランシェットさんです。
これまでアカデミー賞を2度受賞。
映画「エリザベス」で圧倒的な存在感を放つなど、ハリウッドを代表する俳優です。
また、国連の難民支援など、社会活動にも精力的に取り組んでいます。
若手芸術家奨励制度には、フランスのラ・スルス・ガルースト協会が選ばれました。
家庭環境など困難に直面している子どもたちを、プロの芸術家たちが支援しています。
設立から30年余り。
芸術を通して人と社会をつなぐ希望のプロジェクトです。
