金銭授受問題などの渦中にあるなか突然議員辞職をした福岡”県議会のドン”蔵内勇夫元議長。
関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」に出演した元大阪府知事の弁護士・橋下徹氏が、この急転直下の展開について、議長辞任については理解できるとする一方、議員辞職については「理由が見えない」と疑問を呈しました。
■蔵内議長が発表したコメントの内容
蔵内元議長は辞職に際し、次のようにコメントしました。
【コメント】「私自身の進退を巡って、これ以上県議会の混乱が続くことは私の本意ではありません。議長職だけではなく、県議会議員としても身を引くことが、今の私にできる責任の取り方」
また金銭授受疑惑については否定した上で…。
【コメント】「今後行われる第三者による調査には、議員辞職後も誠実に協力してまいります。私のこの辞職をもって、一連の問題の幕引きとする考えもありません」
■橋下氏「議長辞任は理解できる、しかし議員辞職の理由は何か」
橋下氏は、この決断を「政治的な判断」と見立てつつも、明確な疑問を突きつけました。
来年の統一地方選挙を控えて自民党に不利が及ばないよう配慮したこと、あるいは蔵内氏の後継者に関する政治的な決着がついたこと、さらには家族からの「もうやめてほしい」という声があったと聞いたとした上で、そうした複合的な事情が重なっての決断ではないかと分析しました。
橋下氏は、「議長職はやめるべきだと思います、議会が混乱したんで」と議長辞任については理解を示しながらも、「でも、議員職をやめる理由は何かっていうところが、僕はちょっと見えないんですよ」と率直に語りました。
ワンヘルス政策の問題点や高額な海外視察費については「おかしい」と認めつつも、金銭授受疑惑が「明らかになっていない」と指摘します。
「メディアがうわーっと言って、議員辞職に追い込むぐらいだったら、政策を変えてほしかった。海外視察については『金額こうする』とか、ワンヘルスは『こういうふうにする』とか」と、メディアの役割についても指摘しました。
■法律上の問題点と第三者委員会の実効性への疑問
福岡県議会をめぐる一連の疑惑の法律的な問題について、時効の問題を置いたとしても「ポストをお金で買う行為は収賄にもなり得る」「収支報告書に載せていなければ、政治資金規制法違反にもなり得る」と橋下氏は指摘します。
さらに、事実解明について、「第三者委員会で事実は明らかになるのか」と橋下氏は懐疑的な見方を示します。
【橋下氏】「強制捜査権を持っていない第三者委員会が、自民党側の、疑惑を受けたほうの人たちは、みんな否定しているわけですから、『お金のやり取りはない』と。
だから第三者委員会が、どこまでそれを暴けるのかというのは、僕は疑問があります」
■「自民党って、そういうお金が動く世界」と橋下氏の実体験も
橋下氏はさらに踏み込んで、自身の経験を交えながら自民党の体質に言及しました。
「福岡県のまた別の自治体から、伝聞で、『議長職のときに1000万円ぐらいお金かかったっていうことを聞いた』という話が今出始めてる」として、「僕も知事選に出るときには、自民党の大阪府連にちゃんと収支報告書に載せたお金ですけども、1000万円払ってますから。自民党って、そういうお金が動く世界なのかなというのは、僕は思う」と明かしました。
統一地方選挙を来年4月に控える中、自民党として早期の幕引きを望む事情があるとしたうえで、こうした慣行が自民党だけの問題ではないとも指摘します。
【橋下氏】「ある国政政党の代表者同士が政治討論のときに、議員の比例代表の順位を上げるために、これが2億だとか1億だっていうやり取りがあったという話が、政治討論の中でも表になっていた。政治の世界にはそういうのがあるのかなと思っていた」
“県議会のドン”の議員辞職。
金銭授受疑惑はどこまで解明されるのでしょうか。
(関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」2026年8月26日放送)
