7月26日に新潟市で記録的な大雨を観測し、市内中心部の多くの地点で冠水が発生した。また、8月13日には千葉県で記録的な大雨が発生。道路などの冠水により車の水没が相次いだ。各地で大雨被害が見られる中、車の水没の危険性、そして対策を取材した。
千葉県で記録的な大雨 道路が冠水し“車の水没”相次ぐ
千葉市にある高校の地下駐車場に停めてあった車のドライブレコーダーの映像では、豪雨に見舞われた13日の午後8時前、浸水してきた雨水にセンサーが反応したのかワイパーが動いている様子が映し出されていた。
さらに、ハザードランプもひとりでに点滅。そして、わずか数分で水位は窓ガラスを超え、直後に画面は暗転した。
幸い人は乗っていなかったが、この豪雨では千葉市の主要道路に水没して放置されたと見られる車両が2500台にも上った。
水没した車から脱出できる?“ドアにかかる水圧”を疑似体験
水没していく車にはどのような危険が潜んでいるのか。
2004年の7.13水害で川の決壊により、街が濁流にのまれた新潟県三条市にある水防学習館。ここで疑似体験できるのが、ドアにかかる水圧の大きさだ。
三条市水防学習館の五十嵐一浩館長は「水の高さが上がってくれば車にかかる水圧はどんどん高くなっていく。当然ドアも同様」と説明。このため、水の高さによって車内からの脱出の難しさは変わっていく。
NSTの氏田陽菜アナウンサーが体験した。
30cmの水位では「全身でぐっと押せば40cmほど開いたので、これくらいの隙間があれば外に脱出できると思う」と話す。
ただ、水位が60cmになると「腕が少し痛くなるくらい押してやっと…」の状態。ドアはなかなか開かず、この間に水位がどんどん上がってくる恐れもある。
そして、水位が90cmに達すると…「同じ力で押しても全然動かない。少し開いたが、あっという間に押し返されてしまう」
隙間を10cm作るのが限界で、これでは外に出ることはできない。
水位30cmを目安に“車置いて逃げる勇気”を
五十嵐館長は「水位30cmなら車を置くという判断をしていいと思う。すでに30cmだと車内に水は入り始めている。大体60cm以降は開かなくなると考えた方がいい」と話す。
縁石が水につかる水位30cmを目安に車を置いて逃げる勇気を持つことも重要だ。
万が一車内に取り残されたら「窓ガラス割って脱出を」
では、万が一、車内に取り残されてしまったらどうしたらいいのか?五十嵐館長は「窓ガラスを割って出るということも考えなければならない」と話す。

実際に車の窓ガラスを見せてもらうと、非常に硬いことが分かる。そのため、「道具を使って割るしか手はなくなる」という。
専用の道具を使ってガラスを割ってみると、簡単に割ることができた。

7月には新潟市でも大雨により相次いでいた道路の冠水。
万が一に備え、すぐに取り出せる場所に専用の道具を常備しておくことが重要だ。
五十嵐館長は「洪水はどこでもいつでも起こる。最低限の知識を持って、危険からは離れるということを徹底していただきたい」と注意を呼びかけた。

