「産後なかなか運動する機会がない」「家にこもりがちで知らぬ間にストレスがたまっている」そんなお母さんに向けた親子で楽しめる活動が2026年で10年目を迎える。ある女性の経験と得意を生かして始まった取り組みを取材した。

ダンスの経験積んだママが考案!赤ちゃんと一緒に踊る“抱っこdeダンス”

新潟市北区にある新潟医療福祉大学。

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やってきたのは赤ちゃんを抱いたお母さんたち。しばらくすると、鏡の前にマットを敷いて親子で仲良くウォーミングアップ。

そして始まったのが、赤ちゃんを抱っこひもで抱えたままお母さんが音楽にのって踊る、その名も『抱っこdeダンス』だ。

京都府出身の小柳沙紀さんが新潟市を拠点に2016年に始めたこの取り組み。

子どもを出産してからも自分自身もっと踊りたい、子どもを連れて一緒にやれば踊れるのではないかと始めてみたのがきっかけだという。

小柳沙紀さん
小柳沙紀さん

7歳からクラシックバレエをはじめ、その後もダンスを専門的に学んできた小柳さんは結婚を機に新潟へ。

ダンス教育指導士・ベビーヨガインストラクターなどの資格も取得し、第一子を出産したあと、同じ時期に出産を経験したダンス仲間と始めたのが『抱っこdeダンス』だった。

お母さんと一緒に参加できるのは首がすわった赤ちゃんから2歳の子どもまで。

参加費は500円~1000円で、月に2~3回公共施設などを借りて活動している。

抱っこdeダンスは「親子の幸せな時間」 汗を流し心と体もリフレッシュ!

ダンスは約1時間。お母さんの体に密着していた赤ちゃんは、大きな音楽がかかる中、すやすや眠ってしまった。

参加者からは「なかなか抱っこして寝かせることもないのですごくかわいい。上の子からずっと参加させてもらっていて、親子の幸せな時間なので抱っこdeダンスが大好き」といった声や「抱っこして踊れるとは思っていなかったので楽しい」「汗をかくってすごくリフレッシュにつながると思った。赤ちゃん本人も楽しいみたい」といった声があがっている。

気軽に赤ちゃんを連れて心と体をリフレッシュでき、お母さんたちの運動不足やストレス解消につながっているようだ。

赤ちゃんの安全を第一に振り付け

ただ、気になるのは抱っこしたままダンスをして赤ちゃんは大丈夫なのかという点。

振り付けを考えている小柳さんは、子どもとのコミュニケーションをしっかりとれるような動きをつけているのと、片手でしっかりお子さんの首元を押さえて安全を第一にできる振りにしていると話す。

楽しくかつ安全に気をつけているようだ。

ママ同士 育児の悩みを共有できる場にも「話せるだけで安心」

ダンスの時間が終わり、小柳さんと参加者が一緒に向かったのは、取材日に場所を借りていた大学の食堂。

ダンス後も昼食を一緒にとるなど、『抱っこdeダンス』の活動を通じていつのまにかお母さん同士が仲良くなりママ友が増えたというメンバーもいる。

「同じ悩みを持っていて話せるだけで自分の育児にも安心できたり、遊びにいく場所も教えてもらって育児の幅が広がった」「プライベートな話も聞いてくれているので、小柳さんを先生兼勝手にママ友だと思っている」などの声が広がっている。

活動を始めた小柳さんは「自身も子育てが始まった時に全然ママ仲間がいなかった。抱っこdeダンスを通して、子どもを通して仲良くさせてもらえるお母さんたちに出会えたのは、本当にやっていてよかったと思う」とこれまでの活動を振り返る。

気軽に体を動かせるほか、お母さん同士が悩みや相談を共有できるきっかけの場にもなっているようだ。

運動前後でママたちの“ストレス値”を測定「参加者の9割が低下」

10年目を迎える『抱っこdeダンス』。節目の年に新しい取り組みを始めた。

新潟医療福祉大学でダンスや親子の運動をテーマにした研究の一環に協力することになったのだ。

この日の実験では、動きの前後で参加者の唾液を摂取するほか、脳の血流量を計測し、小柳さんの活動がどれだけお母さんたちのストレスを軽減させたか、その変化を読み取る。

取材日はエクササイズの要素をメインに約1時間のメニューを実施。終了後に、再びデータを計測する。

計測の結果を見て新潟医療福祉大学の池田恵子講師は、「実験に参加した9割のお母さんの精神的ストレス値が下がっているというふうに評価した」とコメント。(研究結果には個人差あり)

参加者からも「エクササイズの前後で心の持ちようが全然違う、体の中から温かい感じがして前向きな気持ちになれる」といった声が聞かれた。

親子の笑顔につなげたい!全国に広がる抱っこdeダンス

小柳さんがダンス仲間と始めた『抱っこdeダンス』の取り組みは現在、指導資格を持つ認定講師が全国で50人にまで増加。

メンバーとともに地域の祭りなどにも積極的に参加し、その輪を広げながら親子の笑顔につなげていく考えだ。

「産後の方はどうしても小さいお子さんを連れて外に出る意欲がなかなか持てない方もいる。そういう人こそ外に出て抱っこdeダンスに参加してもらい、交流を広めてお子さんとの貴重な時間を幸せに過ごしてもらいたい」と小柳さんは笑顔で話した。

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NST新潟総合テレビ
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