長年、日本代表の絶対的エースとして活躍し今年5月に現役を引退した福井市出身の清水邦広さん。18年の現役生活にピリオドを打ち、現在はコーチとして歩み始めています。リーグ優勝を果たした決勝の舞台裏、そして福井の子どもたちへの思いを語ってくれました。
屈強な体から繰り出される豪快なスパイクで、オリンピック2大会に出場するなど日本バレーボール界をけん引し続けた清水邦広さん。
今年5月、選手兼コーチとして所属する大阪ブルテオンのリーグ優勝を見届けて18年の現役生活を終えました。
引退から約3カ月、今の心境を聞きました。
「ちょっとうずうずするかなというのが正直な気持ちかな。後輩たちが練習してて自分はこう教える立場になったときに、『あ、俺、動かなくていいんだ』ってなると、なんか寂しい気持ちも反面ありましたし、『スパイク打ちたいな』って気持ちもあるし…」
2018年には膝の前十字靭帯を断裂し選手生命が危ぶまれましたが、そんな大けがを乗り越え現役にこだわってプレーし続けた清水さん。
その清水選手が引退を決意したきっかけは、同じポジションで日本代表でも活躍する愛弟子・西田有志選手でした。
「悔しい思いがだんだんなくなってきて、『西田に負けたくないからもっと練習するんだ、年齢なんか関係ねえ』っていうのが、応援する立場になってきて『あいつすげえな、でもこうやったらもっと上手くなるのにな』っていう。悔しさを原動力に今まで頑張ってきたのに感覚的にはちょっと違うんだなと思った瞬間、『これは選手としては伸びしろはないな』と…」
そんな清水さんのために「絶対に勝つ」と誓い臨んだSVリーグ決勝。清水選手の意思を継いだ西田選手が驚異の大活躍をみせます。
<試合実況>
「清水さんの分も背負って、左腕に力を宿す。なんと最後は西田のサービスエースだ!清水先輩を男にしました!」
見事、有言実行のリーグ優勝を果たし、清水さんの引退に花を添えました。
試合直後、清水さんが西田選手と交わした言葉とはー
「確か西田は『清水さんのために頑張りましたよ』っていうのを言ってくれて、僕は『ありがとう』っていうのと、『これからお前がこの大阪ブルテオンを背負っていくんだからな。あとは頼んだぞ』っていうのを伝えました」
エースの魂を受け継いだ西田選手にチームの未来を託した清水さん。今後は指導者として「夢」を追いかけます。
「オリンピックでメダルを取るというのは小学生の頃から掲げていた夢だけど現役では叶えられなかったので、指導者としてメダルを狙えるよう、これからも日々努力していきたい」
そして、最後に地元・福井の子どもたちへ思いを語ってくれました。
「子供たちは失敗してもいいんですよ。失敗して、そのあとにさらに成長につながるので、失敗して怖がるんじゃなくて、失敗してでも挑戦し続ければそれら全てを吸収して糧となって強くなっていくので、どんどん失敗を怖がらずに挑戦していって欲しいなと思います」
