7月28日に薩摩川内市で震度5強を観測した地震を受け、川内原発の安全性などを話し合う「県原子力安全・避難計画等防災専門委員会」が29日に開かれた。会議では地震後も1・2号機が通常運転を継続していることが報告される一方、計画中の乾式貯蔵施設の耐震性をめぐって委員から鋭い質問が飛ぶ場面もあった。
地震後も「異常なし」、会議はリモート形式で開催
29日の委員会は、福岡にある九州電力本店の職員が地震の影響で鹿児島に来られなかったため、リモート参加の形で行われた。冒頭、九州電力原子力発電本部の篠原雅道本部長は「川内原発1、2号機とも安全に運転を継続しており、速やかに実施した設備点検において異常は認められていない」と報告。28日の地震以降も川内原発が安定した運転状態を保っていることを説明した。

乾式貯蔵施設の耐震性に委員が質問
会議で注目を集めたのが、九州電力が国に設置を申請している乾式貯蔵施設をめぐるやりとりだ。乾式貯蔵施設とは、プールでの冷却が一定期間経過した使用済み核燃料を空気で冷やして保管する設備である。
委員からは「建物の構造体として壊れないという評価はしていないのか」と耐震性に関する質問が上がった。これに対し九州電力の担当者は「壁厚が1mもある構造をこれから詳細に設計することにしている。相応の地震に対する耐力はある」と答えた。
委員会の地頭薗隆座長は「原子力発電所の安全性に関わる問題なので、専門委員会としても慎重に議論していきたい」と述べ、今後も継続的な検討が必要との姿勢を示した。
知事も九州電力に「丁寧な説明」を要求
塩田知事は「耐震も含めて規制委員会でも審査いただいていると思っているので、九州電力からも丁寧な説明をしてもらいたい」とコメント。国の審査と並行して、地域への説明責任を果たすよう九州電力に求めた。

薩摩川内市で観測された震度5強は、今回の地震における県内最大の揺れだった。原発を抱える地域として、住民の関心は高い。乾式貯蔵施設の審査や安全対策の行方については、今後も委員会での議論が続く見通しだ。
【動画で見る▶鹿児島・震度5強の翌日 川内原発の耐震性を専門委でも議論 九州電力は乾式貯蔵施設を申請中】

