最大震度7の熊本地震で、被災地では多くの避難者が出ています。

真夏に起きた大災害。「猛暑、酷暑対策」が新たなリスクとして浮上しています。

*リポート
「高岡市が避難所に指定している小学校の体育館です。気温は30℃、外よりは涼しいものの、居るだけで汗が吹き出します。ここにエアコンはありません」

おととし元日の能登半島地震で約500人が避難した高岡市の伏木小学校。曇り空が広がった29日の午後、体育館に設置された熱中症予防の指針計は警戒レベルを指していました。

夏場に災害が発生した場合、避難した人を暑さからどう守るのか。

一つは、既にエアコンが設置されている教室を使うこと。疾病がある人や高齢者、いわゆる災害弱者を優先に涼しい生活環境を提供します。

そして。

停電でも、電源車や蓄電池に接続することで使用できる移動式のスポットクーラー。

高岡市は昨年度16台導入し、各地の備蓄庫などに保管しています。

また、市内32の小中学校と義務教育学校すべての体育館に今後、順次、エアコンを設置する方針です。

*高岡市危機管理課 平木克幸副課長
「熊本地震は起こったばかり、これから暑い日が続く。どう熱中症対策を取っていくか大きい課題と認識している」

東日本大震災や能登半島地震などの大災害で日本赤十字社の現場指揮官、災害医療コーディネーターを務める植田信策医師です。

*日本赤十字社参事監避難所・避難生活学会常任理事 植田信策医師
「赤十字本社で初動班をきのう、きょうと(熊本に)送った。現地の状況を確認して避難所の環境を良くしていくのを赤十字の役割としてやる」

避難所での雑魚寝や狭い車中泊などの避難生活で災害関連死につながる健康被害の要因の一つ、エコノミークラス症候群。夏場は特に気を付ける必要があると指摘します。

*日本赤十字社参事監避難所・避難生活学会常任理事 植田信策医師
「エコノミークラス症候群の原因は足を動かさないこと、脱水によって血が固まりやすくなること、大量に詰まると心肺停止になる。前段階として気が付きにくい」

断水やトイレ不足で十分な水分補給が難しい避難生活、暑さによる発汗作用でより体内の水分が奪われ、気付かないうちに脱水症状に陥るケースが多いといいます。

*日本赤十字社参事監避難所・避難生活学会常任理事 植田信策医師
「汗が蒸発するときに熱を奪ってくれるので体からどんどん水分が逃げていく。よりエコノミークラス症候群になりやすい。脱水症状になっているかどうか気が付かない。その知識が備えになる」

植田医師は、暑さを避難生活の新たなリスクとして認識し、緊急持ち出し袋に熱中症対策グッズを盛り込むなどの対応を呼び掛けています。

改めて今回の地震、熊本では猛暑が続く中で発生しました。停電、断水も起きる中で懸念されるのが熱中症です。

環境省などは、災害時には、慣れない環境による疲れや栄養不足などで熱中症のリスクが高まる可能性があると指摘しています。高齢者や子ども、障害のある方々は特に注意が必要です。

夏の災害への備え、そして停電時の熱中症対策についてまとめました。

普段からの備え、まずは水の確保です。飲料水は1人1日3リットル、最低3日分が目安とされていますが、夏場は体を拭いたり冷やしたりするなど水を使う場面が増えます。

飲み水や非常トイレの備蓄に加え、浴槽やポリタンクに水を貯めておく、また水をペットボトルに入れて凍らせておくと、飲み水にも冷却にも使えます。

そして停電でエアコンなどが使えない場合の熱中症対策です。こまめな水分補給を意識し水道が使える場合は水浴びなどで体を冷やす。また、濡らしたタオルなどを肌に当て、うちわであおぐと熱が外に逃げやすくなります。濡れタオルは首に巻くだけでも効果的だといわれています。

そのほか保冷剤を日ごろから複数冷凍しておく、冷却シートや首元を冷やすリングなども備えておきたいところです。

もしも停電した場合、どう暑さをしのぐか、また、それぞれの家庭で必要なものを今一度見直しておきましょう。

富山テレビ
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