広島から熊本へ。
神石高原町の国際NGOもすでに熊本入りし、最前線で活動を始めました。
彼らが所属するのが「ピースウィンズ・ジャパン」です。

先月ベネズエラで発生した地震でも海を渡り、過酷な現場で命と向き合いました。
被災地の最前線に立つ覚悟と信念に迫ります。

「やばいやばい」

先月24日、南米ベネズエラで連続発生した大地震。
地震の規模を示すマグニチュードは7を超え、政府はこれまでに約5400人が死亡、1万6000人以上がけがをしたと発表しています。 

神石高原町に本部を置く、国際NGO「ピースウィンズ・ジャパン」の稲葉基高医師。
これまでも能登半島地震やミャンマー地震など国内外の被災地で活動し、ベネズエラ地震でも現地に駆けつけました。

【ピースウィンズ・ジャパン 稲葉基高 医師】
被害がひどかった所の患者さんたちはなかなか病院に行けてなかったので、(発生から)すでに1週間ぐらいが経っていたんですけど、かなりまだ怪我の方が多かったですね

心にも深い傷を負った人たちが絶えない過酷な医療現場で、まず活動の厳しさを極めたのが「高温多湿」な気候でした。

「暑い、やばい」
「40℃こえている」

【ピースウィンズ・ジャパン 稲葉基高 医師】
暑さというのはかなり、医療者にとっても、患者さんにとっても当然厳しい状況でした。病院で普段使っている器具は、どんどん暑さで使えなくなっていってですね、システムがダウンしていく

物資も人の力も足りない中、指を骨折したけが人の患部を固定するために、稲葉医師が手に取ったのは、本来は喉を診察するために使われる「木のへら」。
限られた環境で工夫しながら、スタッフ全員で患者1人1人に向き合い続けました。

【ピースウィンズ・ジャパン 稲葉基高 医師】
相手の目を見て共感したりとか「大変でしたね」と言葉が通じなかったとしても、目と目で伝えたりとか、通訳と一緒に3人でその人の話を聞いて、時には一緒に涙を流したりとか。共感して、彼らに「自分たちは一人じゃない」と伝えられるのは、やはり人間じゃないとできないんじゃないかな

これまで現地に入ったピースウィンズ・ジャパンのスタッフは16人。
今も仲間がベネズエラで医療活動を続けています。

【ピースウィンズ・ジャパン 稲葉基高 医師】
支援活動から帰ってきて、日本でその報道も含めてですね、非常にこう関心の少なさっていうのに驚いたんですね。日本でいうと阪神淡路大震災とか、そういうレベルの災害が地球の裏側とはいえ起きているので。ぜひ関心を寄せていただきたいな、というふうに思います

そして先週、稲葉医師がリーダーを務める災害支援プロジェクトがWHO=世界保健機関の認証を受けました。
国際基準を満たした質の高い医療支援を提供できると認められたのです。

【ピースウィンズ・ジャパン 稲葉基高 医師】
私たちが目指してきたもの、それから目指していくもの自体は何も変わらない。一人でも多く、一秒でも早く人を助けられるように、引き続き頑張ってやっていきたいというふうに思っています

認証を取る過程で、地元・広島とのつながりも強くなったと語ります。

【ピースウィンズ・ジャパン 稲葉基高 医師】
広島大学さんとかですね、広島のDMAT(災害派遣医療チーム)、それから広島県庁の方々、そういう広島のネットワークも非常に広がってきたんですね。培ったこの関係性っていうものが、広島に万が一何かあった時には非常に大きな財産になるんじゃないかなと思います

傷ついた人たちを1人でも多く救いたい…。
広島から世界へ、支援の輪を広げていきます。

テレビ新広島
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