最大震度7を記録した熊本地震。
イオンモール熊本では爆発事故が発生し、3人が死亡、イオンによるといまだに3人が安否不明のままです。
29日午後、イオンの吉田社長が熊本市内で緊急会見を行い、午後5時現在も会見が行われています。
元東京消防庁特別救助隊の田中章さんとお伝えします。
現在も会見が続いていて、会見で明らかになったことを整理すると「地震から30分で客や従業員を避難させた。亡くなった3人はいずれも専門店の従業員。ガス爆発の可能性が高いが消防から正式な見解が出ていない。爆発した場所に飲食店はなかった。社内ルールでは一度屋外に避難した場合、館内には入らないというルールだった。また、安否不明者がまだ3人いて、会見では人命救助を優先させることから、原因の究明はこれから」ということでした。
山崎夕貴キャスター:
こういった商業施設ですけれども、どのような用途でこのLPガスを使うことが多いのでしょうか。
元東京消防庁特別救助隊・田中章さん:
飲食店ですとかフードコートなどでは厨房設備があります。こういったところにガスを供給して、調理するのにLPガスを使うんですね。また、ガス、ヒートポンプとかを使っていればガスを電気に変換して、エアコンですとかそういったところで使う施設も実はあります。この辺は消防の図面を見ないと確認できないところではあります。
遠藤玲子キャスター:
LPガスというのはどういった仕組みで供給されるんでしょうか?
元東京消防庁特別救助隊・田中章さん:
屋外にあるガスのタンクがあったと思うんですが、あれはバルクというんですが、あそこに一度LPガスを充填して入れまして、そこから配管を伝わって屋内、建物の中にガスの配管を通して、ガスを使う設備に供給しているという使い方になりますね。
遠藤玲子キャスター:
タンクは屋外にあったということですけれども、爆発の瞬間を捉えたドライブレコーダーの映像によりますと、爆発が起きた時間は午後5時46分ということで、地震が発生してから約1時間20分後でした。
なぜ直後ではなく、少し時間が経ってからこの爆発が発生したと考えられますか?
元東京消防庁特別救助隊・田中章さん:
ガスというのは可燃性ガス、恐らくLPガスだと思われるんですけれども、これってガスが少なすぎても多すぎても、要は、薄くても濃くても爆発しないという特性があります。ちょうどいい爆発範囲に入った時に爆発を起こすわけですが、一定程度、何かの火花がそこに入ったんだろうと。ただ少しずつ漏れていった結果、1時間数十分かかったのが爆発範囲に入ったのではないかと思います。
山崎夕貴キャスター:
ただ気になるのは、それほどまでガスが充満するまでに安全装置などは作動しなかったんでしょうか。
元東京消防庁特別救助隊・田中章さん:
あります。これだけ大きな商業施設ですと防災センターがあります。24時間365日監視しております。ガス漏れが発生しますとガス警報器が鳴って、瞬時にガスを止める弁があるんですね。それと、屋内側にもその緊急の閉鎖弁があります。最悪バルクのハンドルのようなものを回せば元栓を止めることもできます。これが何らかの形で、地震によって機能しなかったのではないかと。
三宅正治キャスター:
大本の弁を閉めるのは手動でできるんですか?電気が落ちた場合は全く機能しなくなるわけですよね。
元東京消防庁特別救助隊・田中章さん
手動で回せばガスの元栓を閉めるという装置がついていると思います。
三宅正治キャスター:
止めることはできたということですね。
遠藤玲子キャスター:
また、被害の様子を見てみますと、主に2階部分が天井や外壁が崩れ落ちていて、骨組みだけが残っている状態でした。さらに、100メートル先のトラックも穴が開くくらいの威力だったということで、この威力というのはどうご覧になりますか。
元東京消防庁特別救助隊・田中章さん
こういった可燃性ガスというのは爆発力がすごいです。特に密閉された鉄骨造の建物ですので、この中で爆発が発生しますと、一番弱いところにガスが噴き出すんです。いわゆる爆風というものです。横に向かって弱いところに走って、横向きに出たというのはそういうことだと思いますね。何かのスイッチ、静電気などスパークによって爆発が起きたと思っています。
遠藤玲子キャスター:
屋内の映像を見ますと、片側だけ局所的に被害がより大きく顕著に表れたという映像もあったんですが、これはどういったことが読み取れますか。
元東京消防庁特別救助隊・田中章さん
建物の構造上、そちら側に弱いガラスの窓があったとか、何か壁ではなく、建物の構造としては一番弱いところ。360度ガスの爆発の威力って広がりますけども、一番弱いところに走って爆風がいったんだと思いますね。
遠藤玲子キャスター:
いずれにしても、これから原因の究明といったこと、詳しくそういったことが分析されると思われます。
