データ提供 PR TIMES
本記事の内容に関するお問い合わせ、または掲載についてのお問い合わせは株式会社 PR TIMES (release_fujitv@prtimes.co.jp)までご連絡ください。また、製品・サービスなどに関するお問い合わせに関しましては、それぞれの発表企業・団体にご連絡ください。

プレスリリース配信元:JILLA(ジャイラ)

~(協)日本イラストレーション協会(JILLA)、「クリエイター実態調査」10年の推移1.~




協同組合日本イラストレーション協会(JILLA)では、イラストレーター・グラフィックデザイナー・Webデザイナーなど、クリエイティブ業務に携わるフリーランス・自営業者の生の声を集め、業界の現状を客観的なデータとして可視化するための調査研究活動として、2014年から「クリエイター実態調査アンケート」継続して実施してきた。
この「クリエイター実態調査アンケート」が2024年で10年の節目を迎えたことを機に、2025年度において、2014年から2024年までの調査結果を比較・分析し、この10年間でクリエイターを取り巻く環境がどのように変化してきたのかについてとりまとめた。

■ 【調査レポート1.】の主な内容
クリエイター(回答者)の属性
クリエイターの仕事・売上に関する実態

■ 【調査レポート2.】の主な内容(後日配信)
クリエイターの事務・経理に関する実態
クリエイターの仕事環境・業界団体への期待
クリエイターを取り巻く課題について(自由回答)

【調査レポート1.】では、特に「回答者の属性」と、「仕事について」の10年間にフォーカスする。
この10年間で、女性クリエイターの増加や若年層での独立、副業の定着、SNSを活用した営業や個人との直接取引の拡大、海外案件の回復など、クリエイターを取り巻く働き方や市場環境が大きく変化していることが明らかになった。
一方で、かつて中心だった年商500~1,000万円未満の層は縮小し、低売上帯の割合が拡大するなど、収益構造にも変化が見られた。
数字を時系列で追っていくと、クリエイターを取り巻く環境の変化だけでなく、働き方そのものが新たなステージへ移行しつつあることが見えてくる。

■ 本調査で見出された「6つの主要トレンド」

- 女性比率の上昇と世代移行:回答者の女性比率は2014年の55.6%から2024年には64.6%へ上昇した。また、中心世代は40~50代から30~40代へ移行し、クリエイター層の主軸となる世代移行が進んでいることがうかがえる。
- 若年独立とキャリア形成の多様化:開業年齢は25~34歳が約6割を占めるようになり、早期独立が一般化しつつある。また、「勤務経験なし」で独立する人は7.5%から13.6%へ増加し、未経験からフリーランスとして活動を始めるケースも広がっている。
- 副業の定着と取引環境の変化:「開業以来副業なし」と回答した割合は約7割から約5割へ減少し、副業・兼業を組み合わせる働き方が定着した。また、クライアントとのトラブルは「特にない」と回答した割合は、調査を開始した2014年調査の36.3%から2022年に80.78%まで上昇したが、2024年調査では57.7%に急低下。インボイス制度をきっかけとした契約見直しなど、新たな取引上の課題も明らかになった。
- SNS営業の定着と海外市場の回復:営業・販路開拓では「SNSでの作品発表」が、「友人・知人の紹介」を上回り、最大の営業手段となっている。また、海外からの直接受注はコロナ禍で一時減少したものの、2024年には17.0%と過去最高水準まで到達している。
- 個人との直接取引の拡大:出版社や広告代理店に加え、「個人商店・個人」との直接取引が大きく増加した。企業間取引だけでなく、個人や小規模事業者との取引がクリエイターの新たな市場として定着しつつある。
- 売上構造の変化と中間層の縮小:かつて最も多かった「年売上500~1,000万円未満」の層は大きく減少し、売上100~300万円帯など小規模売上帯の構成比が増加するなど、収入構造の下方シフトが見られる。

■ 調査結果の詳細
 「クリエイター実態調査」グラフで見る10年の推移

1. 回答者属性・キャリアの変化

回答者の女性比率は2014年の55.6%から2024年には64.6%へ上昇した。地域別では東日本が61.7%を占めた。
年齢構成では、2024年は30代(33.3%)、40代(33.9%)が中心となり、開業年齢も25~34歳が約6割を占めるなど、若い世代で独立する傾向が強まっている。
また、独立前の勤務経験では「1~3社」が依然として最多である一方、「勤務経験なし」で独立した人は7.5%から13.6%へ増加し、キャリア形成の多様化が見られる。

世代と性別のクロス集計(2024年度調査)

2. 職種・事業体制の変化

コロナ禍の影響を受けた2022年調査では一時的にWebデザイナーの割合が高まったが、2024年にはコロナ禍で高まったWebデザイナー比率が低下し、イラストレーター、グラフィックデザイナーの割合が再び高まった。
事業体制では、「本人のみ」で活動する個人事業者が84.4%を占め、小規模・低固定費の経営スタイルが引き続き主流となっている。

主たる職業と性別のクロス集計(2024年度調査)

3. 副業の定着とインボイス制度の影響

副業については、「開業以来副業なし」と回答した割合は72.4%から50.6%まで減少し、副業・兼業を組み合わせる働き方が一般化しつつあることがうかがえる。
また、トラブルについては、「クライアントとのトラブルはない」と回答した割合は、調査を開始した2014年調査の36.3%から2022年には80.8%まで改善したものの、2024年には再び57.7%へ低下した。インボイス制度導入後は、「インボイス登録の有無による契約見直し」といった新たな課題も生じている。

クライアントとのトラブル(10年推移)

4. SNSが最大の営業ツールに、海外案件も回復

販路拡大の方法では、「SNSでの作品発表」(34.1%)が、「友人・知人の紹介」(30.1%)を上回り、最大の営業手段となった。
海外案件については、コロナ禍で一時減少したものの、2024年には17.0%と過去最高水準まで回復し、海外市場との接点が再び広がっている。

海外からの受注について(2024年度調査)

5. 個人との直接取引が急拡大

2024年調査では、取引先として最も多かったのは「個人商店・個人」(382件)で、「一般企業から直接受注」(321件)、「広告代理店」(286件)、「出版社」(284件)が続いた。
売上を支える主要クライアントでは、「出版社」(16.2%)、「一般企業から直接受注」(14.5%)が引き続き大きな割合を占めている一方、「個人商店・個人」からの受注は、2014年の3.9%から2024年には12.7%へと3倍以上に拡大しており、個人や小規模事業者との直接取引が、クリエイターにとって重要な市場の一つとなりつつある。

主要クライアントの業種(10年推移)

6. 売上構造の変化

年間売上では、2014年に約半数を占めていた「500~1,000万円未満」の層が、2024年には28.4%まで減少した。
一方、「100万円未満」や「100~300万円未満」の割合は増加しており、中間売上帯の縮小や小規模売上帯の拡大など、売上構造の変化が進んでいることが示唆される。
なお、年間所得についても同様の傾向がみられることがわかった。

売上について(10年推移)※コメントは一部省略

調査から見えてきたこと
本調査からは、クリエイターの働き方や取引先、営業手法、収益構造が、この10年間で大きく変化してきたことが確認された。従来の出版社や広告代理店を中心とした受注構造に加え、SNSやデジタルプラットフォームを活用した一般企業や個人との直接取引が広がり、市場は多様化している。一方で、副業の定着やインボイス制度への対応など、フリーランスを取り巻く経営環境は複雑さを増している。

JILLAでは今後も継続的な調査を通じて、クリエイターを取り巻く環境変化を把握するとともに、実態に基づく情報発信と課題の可視化に取り組んでいく。
考察1. 数字が語るクリエイターの10年
考察2. クリエイターを取り巻く環境

■ 調査概要
レポート名:2024年度クリエイター実態調査結果報告書(レポート1.)
実施主体:協同組合日本イラストレーション協会(JILLA)
調査対象:クリエイティブ関連に携わる国内の小規模事業者(個人・法人)
調査期間:2024年度クリエイター実態調査アンケート2014年~2024年(隔年・継続調査)
有効回答数:2024年調査では、1,090名(男性343名/女性704名/答えたくない43名)

■ 本件に関するお問い合わせ

[団体名] 協同組合日本イラストレーション協会(JILLA)
[連絡先] https://jilla.or.jp/contact 
[担当部署] 調査研究事業

報告書のお取り寄せについて

■ PDF版 (無料)
 内容:本調査の全文(46ページ)
「実態調査アンケート報告書 PDF版 希望」と書いて、下記URLよりお申し込みください。
 https://jilla.or.jp/contact 

■ 印刷版  価格:17,600円(16,000円+税10%)
 内容:本調査の全文|有識者コメント|付録:画像生成AIについての意識調査の全文|60ページ
「実態調査アンケート報告書 購入希望」と書いて、下記URLよりお申し込みください。
 https://jilla.or.jp/contact 

企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ
PR TIMES
PR TIMES