10年ぶりの下剋上とはならなかった。
4年ぶりのクライマックス・シリーズ進出。14ゲームと圧倒的な差をつけられた王者ソフトバンクに敵地で力負けした。それでも、CSでの収穫は大きい。若い選手に大舞台での経験が糧になった。

この日は4番に返り咲いた安田尚憲(21)。初回、1アウト2・3塁のチャンスで左中間を割るタイムリー2ベースを放った。7回にはセンターオーバーの2ベース。9回にはセンター前の猛打賞だった。
シーズン終盤から9番に降格し、初戦は7番で出場。CSの初打席で千賀滉大(27)から先制2ランを放ち、最後に再び掴んだ4番。高卒3年目の若き主砲は負ければ終わりの大舞台で勝負強さを発揮した。

高卒2年目の藤原恭大(20)も2番で出場し、3安打猛打賞の活躍を見せた。今季はチーム内の新型コロナウイルス感染拡大もあり、10月に1軍に緊急昇格。この日まで必死に駆け抜け、安田と同じく大舞台での貴重な経験を積むことができた。

昨季はあと一歩でCSを逃したが、2位に躍進。ソフトバンクと優勝争いを演じる中、10月にはコロナとケガに見舞われ急失速したが、総力戦でCSまで駒を進めた。

「若い子も活躍したし、来年にしっかりつながるCSだったと思う」と指揮官。この経験が来季への糧となる。安田と藤原。将来のチームを担う2人が来季も指揮を執る井口監督に確かな期待を抱かせ、激動の2020シーズンが幕を閉じた。

(フジテレビ・加藤忍)