東京都内では16日で3日連続の猛暑日となる危険な暑さが続いているが、気になるのは熱中症だ。2026年の熱中症には、この夏ならではの注意点があるという。

涼しい梅雨…体が暑さに慣れず

2026年、全国で熱中症によって搬送された人の数を見てみると、ある傾向が見えてきた。

この記事の画像(9枚)

安宅晃樹キャスター:
総務省消防庁によりますと、だいたい5月から熱中症で搬送される人が出始めていたんですね。7月の第1週までは多くとも千数百人くらいの規模感だったわけなんですが、グラフが急に伸びているのが、6日から12日までの1週間なんです。この1週間で、全国で救急搬送された人は4580人だった。前の週に比べてみても3倍以上に増加しているんです。

東京でも30度を超える日が何日かあったが、3倍というのは何か要因があるのか。

安宅晃樹キャスター:
それは、急な気温の変化が搬送者数の急増に関係しているといいます。
実は、東京では2026年6月、梅雨の時期は涼しかったですよね。30度以上の真夏日で見てみましても、2025年は6月1カ月で13回あったんですが、2026年は2回しかなかったんです。そのため涼しい日々から急に暑くなると、まだ体が暑さに慣れていないため熱中症になりやすい。その熱中症を“ノーマーク熱中症”と呼ぶこともあるそうです。

では、この“ノーマーク熱中症”がどのようにして起こっていくのか。

安宅晃樹キャスター:
サッカーに例えて説明していきたいと思います。フィールドが人の体だと思ってください。私が持っているボールが体の中の熱です。この熱がゴールに入ってしまうと熱中症になってしまうんですが、この熱から体を守るために、ディフェンダーとしての汗がいるわけなんですよ。
この汗がいると普段は熱をマークして、きちんと体に入っている熱を体の外に出してくれる。クリアしてくれているわけですが、2026年の6月は涼しかったですよね。まだ、汗をかく準備ができていないんです。ですのでディフェンダーが減りました。マークがついていないということで、きちんとこの熱を体の外に排出することができずゴールになってしまう、つまりは熱中症が起きやすくなるというんです。

また、特徴として、熱中症への準備・警戒が、涼しいこともあって意識が薄れていたことも要因だという。

特に、高齢者は暑さに体が慣れるのにより時間がかかるといわれており、注意が必要だという。

遠藤キャスターも「気づかぬうちに…」

山﨑夕貴キャスター:
とにかく急に暑くなったら熱中症になりやすいから警戒が必要ということですね。

榎並大二郎キャスター:
汗をかくというのはやっぱり大事なんですね。

遠藤玲子キャスター:
私も思い出しました。2025年、東南アジアに急に旅行に行って、暑いところに行ったので熱中症になった経験があるので。(症状は)筋肉痛だったんですけど、全身が痛くなるという。時間差で来たので、それこそ気づかぬうちにという感じでした。

三宅正治キャスター:
気づいた時にはもう熱中症になってしまっているということですね。それは自分の中で熱中症になるかもという確認って取れないじゃないですか。それはどうすればいいんですか。

安宅晃樹キャスター:
そのような方のために、日本医科大学と国立環境研究所のグループが開発して13日にリリースしたばかりの「熱中症判定アプリ」というもので現在の危険度が分かるというんです。

具体的に見ていくと、まずは、スマートフォンやパソコンで「熱中症判定アプリ」と検索し、日本救急医学会のホームページのQRコードなどから専用サイトに進む。その上で、免責事項などを確認・同意すると、性別や年齢など体調が悪い人の属性や、どのような状況にいたのか、現在の症状など13項目に答えていく。

すると、熱中症のレベルが表示され、その人の熱中症の危険度が分かるようになっているのだ。

安宅晃樹キャスター:
熱中症の危険度は全部で3段階に分かれて表示されていて、その場で様子を見たほうがいいのか、一方で受診をしたほうがいいのか、さらには救急車などを呼んだほうがいいのかなどの対応策も示してくれるといいます。

とはいえ、気温が上がっている今の状況、どのように対策していけばよいのか。

安宅晃樹キャスター:
熱中症総合研究所の三宅康史医師によると「やはり大前提は熱中症にならないように頑張りましょう。体は暑さに対して大体10日あれば慣れていく」ということなんですね。ですので今、「無理に外を散歩して体を暑さに慣らそうとせず、暑さを避ける行動をとることが重要だ」と指摘しています。

山﨑夕貴キャスター:
これだけ暑いなか無理して散歩すると、それこそ熱中症になってしまいますから、無理せず涼むことが大事ですね。

症状疑われたら…合言葉は「FIRE」

もし、めまいや立ちくらみなどの熱中症の症状が疑われたらどうすればいいのか。

安宅晃樹キャスター:
三宅医師によりますと、合言葉は「FIRE」だといいます。
頭文字をとっているんですが、まず1つ目のFは「FLUID」水分をとること。そして、Iは「ICE」頭や手などを冷やす。Rは「REST」とにかく休むこと。Eは「EMERGENCY CALL」ためらわずに救急車を呼ぶ。
この大切な頭文字「FIRE」をぜひとも頭に入れていただければと思います。

2026年は急に気温が上がったことによる熱中症に注意が必要だ。すでに暑くなり始めたこの時期、専門家は暑さに慣れる行動よりも、避ける行動というものを呼びかけている。

また、万が一、熱中症の症状が疑われた時は、合言葉「FIRE」を思い出してほしい。

榎並大二郎キャスター:
子供にはよく「水を飲みなさい」と言うけど、自分がとるのを忘れたりするから、こまめに水分を取りながら、この暑い夏を乗り切っていきましょう。
(「イット」7月16日放送より)