美味しいお酒と食事が楽しめる高知市の夜の街。しかし今、その中心部である繁華街で、ある問題が暗い影を落としている。

悪質な客引き行為や、飲食料金を不当につり上げる「ぼったくり」である。この状況に危機感を抱いた県社交飲食業生活衛生同業組合のメンバーが7月13日、高知市役所を訪れ、桑名市長へ「ぼったくり防止条例」の早期実現をもとめる要望書を手渡した。

県社交飲食業生活衛生同業組合のメンバー
県社交飲食業生活衛生同業組合のメンバー
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観光客をねらう卑劣な手口

組合によると、被害のターゲットになりやすいのは観光客だという。県外から訪れたことがわかった途端、不当に高い飲食料金を請求され、トラブルを避けるために泣き寝入りしてしまうケースが相次いでいるのだ。

ぼったくり被害のターゲットになりやすいのは観光客
ぼったくり被害のターゲットになりやすいのは観光客

こうした行為が目立つようになれば、高知を楽しみに来た観光客の思い出を台無しにするだけでなく、市全体のイメージダウンにも直結しかねない。地元を愛する飲食店関係者にとって、見過ごせない事態である。

2028年の大河ドラマにむけた危機感

要望を受け取った高知市の桑名龍吾市長も、この問題を重く受け止めている。

「2028年にはジョン万次郎を主人公とした大河ドラマがひかえ、これから海外のお客さまも多くおとずれるかと思う。そうした人たちが安心して楽しめる街をつくっていかないといけない」と桑名市長は語る。

「ぼったくり防止条例は意義あるもので、一緒になってつくっていきたい」と、市としても前向きにとりくむ姿勢を示した。

桑名市長「ぼったくり防止条例は意義あるもので、一緒になってつくっていきたい」
桑名市長「ぼったくり防止条例は意義あるもので、一緒になってつくっていきたい」

議会も動く、9月制定をめざして

この切実な声を受け、高知市議会でもすでに動きがはじまっている。現在は議員提出議案として、条例をとりまとめる作業が急ピッチで進められているところだ。

横山公大議員は「条例では、過料を相手側にかしたり、エリアを詳細にしぼって客待ちや声かけをさせないような土台をつくっていきたい」と、具体的な規制の方向性について意気込みを語った。このぼったくり防止条例の議案は、早ければ9月の市議会にも提出される見通しだ。

横山議員「客待ちや声かけをさせないような土台をつくっていきたい」
横山議員「客待ちや声かけをさせないような土台をつくっていきたい」

地元の人も、遠方から訪れた旅人も、誰もが心から安心してグラスを交わせる夜。そんな高知の本来の姿を守るための挑戦が、今まさに進んでいる。