福岡県議会の正副議長就任をめぐる金銭授受疑惑で14日、金銭を要求したとされる中尾正幸副議長が改めて会見しました。

その際のやり取りとされる音声データについては自身の声と認める一方で、金銭の授受は改めて否定しました。

音声データを録音した吉松源昭県議は中尾氏の会見をライブ配信で見て、「とにかくウソだらけ」と述べました。

主な一問一答は以下の通りです。

吉松氏「何一つ真実を言っていない」

ーー中尾氏の会見での主張を聞いてどう思ったか。

吉松議員(以下、吉松):
とにかくウソだらけ。何一つ真実を言ってないというのが感想ですね。

ウソをついてるから話が変わっちゃう。その時その時に場当たり的な話をしている。例えば前回の会見で(中尾氏は)「ゴルフや食事は割り勘ですよ」と言っていたが、きょうの会見では「主催者が払うので、寸志として渡している」と言った。前回は、中尾氏が「みんなに割り勘のお金を集めて回る」と言っていた。これ1つとっても話が全然変わっている。言っていることが全部ウソだからどんどん話が変わって、矛盾が出てきてしまうということです。

ーー音声を録音した状況を改めて詳しく。

吉松:
当時私は自民党だったので議会棟の自民党の部屋にいて、中尾氏から「ちょっといい?」と自民党の応接室に呼ばれたところでの会話だ。「ちょっと来て」と言って呼ばれての会話だから、そこに1000万円があるわけではないです。

厳密に言えば「次の日に松本(國寛)会長が預かる、中尾氏は立ち会う」と言っているので、その意味では(中尾氏は)「立ち会った」という認識なので(1000万円を)受け取ってはいないのかもしれません。

前回、私が記者会見して1週間たったが事実無根というなら、私なら「侮辱的な話だ」と怒る。「受け取ってもないものを、そんなこと言うな」と。でも誰も怒っていない。中尾氏も言葉に感情が乗っていない。感情を乗せずに淡々と否定しているが、(金銭を)受け取っているから怒りが湧いてこないんですよ。

名誉毀損で訴えるというようなことも言わない。名誉毀損で訴えて裁判やったら私がどんどん証拠出しちゃうから彼らは言えないのだと思っています。

「私ははっきり記憶がある」

ーー今回の会見の中で、中尾氏は当初、音声データについて「疑っている」というような発言があり、その後、自分の声と認めたが。

吉松:
もう何とも言いようがない。じゃあ、あの会話は何だったのかと。前日に「明日、荷物、大金」というワードでしゃべっていたわけだから。具体的に「松本さんが受け取るんだ。松本会長は忙しいから」と。中尾氏がそう言うから「朝の9時から来て待っておきますね」という私の会話も入っています。確かに松本会長は忙しい日だった。それで松本会長の来客とかが途切れた時に中尾さんが呼びに来て「よし、今だったら渡せるか」ということで渡したわけです。私ははっきり記憶があるので、そうじゃなかったということを中尾さんは証明しなくてはいけない。(中尾氏は)立ち会ったわけですから。


ーー中尾氏は「なぜ次の日、実際に金銭授受があった日は録音してなかったんだ」とも主張していたが。

吉松:
自分の控室で座ってるところを中尾氏からポンポンと肩を叩かれて「ちょっと今からいい?」と言われて、部屋に連れて行かれるわけですね。一緒に行くわけだから、目の前で(録音の)ボタン押せないわけです。基本それは難しいんです。

録音できたのは、中尾氏が部屋に入ったあとたまたま電話か何かで席を外したのでその間にボタンを押したが、それ以外のときはそのまま連れて行かれるので、目の前で押すというのはなかなか困難です。しかも松本会長に渡す日は、非常にタイトなスケジュールで「松本先生の手が空いたからいま渡さなきゃいかん」とバタバタと部屋に行ったような状況だったから、そこまでのことができる時間がなかったということです。


「ばれない限りはウソつく態度」

ーー中尾氏は会見で当初「音声データについて一部改ざんしているんじゃないか」とも主張していたが。

吉松:
日本の音声の解析技術をバカにしてますよね。当然そこも含めて鑑定していますよね。それを「何か改ざんがあるんだと思う」なんていうことを言った感性が信じられない。すぐに否定されたけど、私も「何言ってんだ」と思いました。

あの姿を見ても感じるのは、とりあえずバレないことはもうウソを言っておこうと(いう態度)。ばれたら認めるが、ばれない限りはウソをついておこうという態度に見えます。

「ウソだからああなっちゃう」

ーー会見では中尾氏が言葉に詰まるシーンもあったが。

吉松:
画面を通して多くの国民がこの会見を見たと思うが、皆さんが感じた通りだと思います。ウソだからああなっちゃうんだよな、ということだと思います。

ーー会見の冒頭で吉松さんの収支報告書の話があった。1000万円の記載がないという話だったが、どう思うか。

吉松:
そこの部分の意味は私はよく分からなかったが、中尾氏が言うとおりのことがあるなら書類上の記載、収支報告上の記載に何かミスがあるのかもしれない。もしそれがあれば、選挙管理委員会に精査してもらって、修正すべきは修正するし、罰金などがあれば納めたいが、そのことと私が(1000万円を)借りたという事実は全く別問題です。

借用書の写真はスマートフォンの中に残ってた写真で日付も残っている。「それを後から技術的に改ざんできる」と(中尾氏は)は言いたいのかもしれないけど、私にそんな技術はない。むしろ「私のスマートフォンを解析してください」と。お金を実際に私に貸してくれた方は今も健在なので、問い合わせてもらえれば真偽はすぐに分かる話です。

(借用書にあったのが)母印で、印鑑証明がないというが、真実味は母印が一番上。誠意を示すという意味でも、本人で間違いないという意味でも母印ではないか。実印は人でも押せる。私は一番の誠意を表す方法として母印を押した。

ーー中尾氏の「発言は自分だと思う、金銭授受は事実無根」という主張については。

吉松:
授受についてもその写真や動画でも出てこない限り否定するんだろう。ボイスレコーダー(の音声データ)も鑑定が出るまで「私じゃない」と言うぐらいだから、とにかくウソをつき通すだけつき通すんだろうなと。

ーー中尾氏は「自分の主張を聞いても県民が納得しないかもしれない」と言ったが。

吉松:
県議会の副議長という要職にある人が県民に対して納得のいく説明もできないならば、責任を取って辞めたらどうか。

「蔵内氏にも説明責任ある」

ーー中尾氏は説明責任を果たしていると思うか。

吉松:
説明責任というのは、説明して県民に理解を得て責任を果たしたと言えると思う。おそらく県民は誰も納得がいっていないだろうから、全く果たせていないと思う。(会見の)内容の方向性については(蔵内)議長も理解しているということなので、議長にも説明責任があると思っています。

今回も松本会長が預かるというところまでは録音に入っているが、入っていないところでは「蔵内氏に渡すから」という話。松本会長はあくまで「預かる」、預かって誰に渡すかというとそれは蔵内氏だから、蔵内氏に説明責任があるし、県民に納得のいく説明を果たさないといけないと思う。


ーー中尾氏は「録音された日に目の前に1000万円があるとずっと勘違いしていた」と釈明していた。

吉松:
私は最初から、「(1000万円を)明日持ってきて」と言ったときの録音だと言ってきたわけだから、「明日持ってきて」という話なのに、わざわざ目の前に現金を置いては話さない。よく分からない釈明だった。

ーー松本県議も現金を「受け取ってない」と否定しているが。

吉松:
この1000万円は、松本氏が受け取って使ったものではないと私も認識している。預かって、そのまま渡したものだと思う。とすれば蔵内氏をかばってのことだと思うので、松本氏は「預かった」だけで自分のものにしたわけじゃないでしょうから、そこは正直にお話ししたらいいんじゃないかと思います。

ーー 中尾氏らの一連の対応について、自身としてはどう感じるか。

吉松:
憤りです。ここで悪しき習慣を終わらせて新しい県政をスタートしなくちゃいけない。悪しき慣習を認めないままでは新たな出発ができない。私はここで一旦認めて、新たにこういったことをなくすということで出発すべきだと思っています。

テレビ西日本
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