7月9日、仙台市太白区向山のマンションの下で起きた崖崩れについてです。宮城県と仙台市は10日、緊急の会議を開き、すぐに崖崩れが進行する状況ではないとしつつ、「原因はまだ特定されていない」として、引き続き調査を進めていく方針です。
記者リポート
「午前11時です。県庁では宮城県と仙台市の担当者ががけ崩れへの対応を確認する会議が始まりました」
10日、宮城県と仙台市が緊急で開いた会議。その中で確認されたのが…。
宮城県防災砂防課 臼井徹課長
「すぐさま崖崩れが急激に崩壊する状況にはない。危険性は低いことが確認された」
9日午後5時ごろ、太白区向山2丁目にある築55年で地上9階建てのマンションの下で起きた「崖崩れ」。
記者リポート
「川沿いのマンションの下では崖の一部が崩れ、草木が途切れ土の断面が見えるようになっています」
崖は幅10メートル、高さ20メートルにわたり崩れました。
この場所は、宮城県が2014年に広瀬川の護岸工事を行った時に、工事中の崖崩れが懸念されたことから、セメントで斜面を補強する工事を行っていました。
今回、崩れたのはそのセメントの裏側とみられています。
マンションの住人
「やはり怖かったです。なかなか寝付けなくて」
「入ってきた水が溜まって、それで崩落したのではということもあり、その辺りの対策がどうなるのか」
管理組合によりますと、マンションには現在、34世帯が入居しています。
組合では崖崩れの発生を受けて、宮城県に崩れた部分を補強するよう要望したということです。
宮城県防災砂防課 臼井徹課長
「住民が不安に思っていること、十分に理解しています。大雨などについてもしっかりと現地で仙台市・宮城県が把握する調査をして、監視していくので、両者で連携しながら取り組んでいく」
一方、専門家は崖崩れについて、『長年の雨による風化』が原因とみつつ、現地の地層から「今後、連鎖的に崩れる危険性は低い」と指摘します。
地形学が専門の東北福祉大学の水本匡起准教授です。
水本准教授によりますと、崖崩れが起きた一帯の地層は『およそ350万年前の火山の噴火に伴って形成されている』と言います。
東北福祉大学 水本匡起准教授
「350万年も経っているので基本的には地盤が硬いです。ただし、雨が降ると火砕流の堆積物はぼそぼそしていて間に水が入りやすい。崖になっているが、雨風が当たりやすい。どんどん長年積み重なって風化しやすいのは確かにある」
また今後、崖崩れが進行するかどうかは、地層の構造から判断できると言います。
東北福祉大学 水本匡起准教授
「海側に向かって3度から4度くらいの傾き、あまり急傾斜じゃない。手前にたくさん傾いていると地滑りみたいにさらに崩れる可能性がありますが、ここはそういう意味で地層がほぼ水平なので、これ以上どんどん崩れる危険性は低いと判断できます」
その上で、水本准教授は補強工事を行うなどの、ハード整備には限界もあるとして、日々の生活の中で、ハザードマップを確認することが重要だと話します。
東北福祉大学 水本匡起准教授
「ここに限らず、地層が見えている崖がもう一回この機会に、自分の近所にあるかどうか見て、点検することは大事」
