国の重要文化財に指定されている高知城で、夜間のライトアップがシロアリを誘引しているとして、6月15日から休止されている。
天守最上階で大量の羽を発見
高知県歴史文化財課によると、事の発端は6月12日の朝にさかのぼる。城内の清掃を担当する職員が、天守の最上階にシロアリの羽が大量に落ちているのを発見した。
建物への大きな被害は確認されていない。しかし、この状態を放置すればシロアリが天守などの木材に定着し、被害が生じるおそれがある。同課は休止措置について「国の重要文化財を守る」ための不可欠な対応であると説明している。
高知城のライトアップは、景観の向上を目的として日没から午後10時まで毎日実施されている。敷地内に設置された照明器具が天守を照らし出す仕組みで、正確な開始時期を記した文書は残っていないものの、過去の記録などから1970年代にはすでに行われていたとみられている。
駆除作業中の発見が契機に
ライトアップの光がシロアリ飛来の原因となっていることが分かったのは、2025年のことだ。
同年5月に廊下門においてシロアリによる被害が確認され、これを受けて翌6月に駆除作業が実施された。
その際、現場に立ち会っていた県の職員が、照明の光に誘われて次々と飛来するシロアリの姿を直接確認したのである。
高知城では近年、シロアリによる被害が相次いでいる。2025年だけでも城内の2カ所で被害が確認され、駆除作業が行われてきた。こうした状況を踏まえ、シロアリ対策を目的としたライトアップの中止は、2025年に続いて今回で2回目となる。
再開は飛来のピークを過ぎた8月以降へ
今後の見通しについて県は、シロアリが飛来する時期のピークが過ぎる8月1日をめどに、ライトアップを再開したい意向を示している。

