突然ですが、赤ちゃんの頭の形、気になったことはありませんか?
最近、赤ちゃんの頭のゆがみについて相談する保護者が増えていて、富山県内の病院に「あたまの形外来」が開設されています。治療を経験した親子を取材しました。
富山市に住む琉夏くん、生後10カ月です。頭につけているのは、医療用のヘルメット。頭の歪みを矯正するためのもので、琉夏くんは生後4カ月から治療を続けています。
Q身につける時間は?
*琉夏くんママ
「お風呂以外の23時間が目標」
Q今は嫌がることはない?
*琉夏くんママ
「まったくないです」
お風呂の時間を除いてヘルメットをつけている琉夏くん。治療を始める前は不安があったといいます。
*琉夏くんママ
「(抵抗)ありました、周りにやっている人もいなかったので、そこまでする必要性があるのか、かわいそう。はじめは抵抗感があった」
両親が琉夏くんの頭の形を気にし始めたのは、生後2カ月の頃でした。
*琉夏くんママ
「生後2ヶ月ごろ絶壁かもしれない、上から見たらおにぎりみたいな形、どうしよう。ドーナツ枕も使った。頭をなでて治すとか効果がなかった」
赤ちゃんの頭の骨はまだ柔らかく、同じ向きで寝る時間が長いと、頭の形に偏りが出ることがあります。
日本ではうつ伏せによる突然死を防ぐため、1990年代から仰向けが推奨されるようになった一方、琉夏くんのように後頭部の変形に悩む保護者が増えているといいます。
今年5月、県立中央病院に「あたまの形外来」が開設されました。
*県立中央病院小児科 藤田修平医師
「(あたまの形に悩む)一定の声はあった。最近は治療ができるようになった。親が見聞きするようになり関心が高まったのではないか」
外来では手術が必要な病気による変形でないかを確認した上で、頭の形を詳しく測定します。
その結果をもとに、経過観察か、ヘルメット治療を行うかを検討していきます。
*県立中央病院小児科 藤田修平医師
「今までは相談するところが(少なかった)心配ないと伝えられる、気軽に相談に来てもらいたい」
こちらは、生後2カ月頃の琉夏くんです。後頭部の丸みが少なく、平らになっています。
さらに上から見ると頭の幅が横に広がっているように見えます。
両親は、2022年から「あたまの形外来」を設けている富山大学附属病院を訪ね、琉夏くんは位置的頭蓋変形症のひとつで後頭部が平らになる「短頭症」と診断されました。程度は重症に近いレベルでした。
お父さんも幼い頃に頭の形の特徴があったことから、両親はヘルメット治療を受けることを決め、首が座った生後4カ月から治療を開始。はじめは慣れない様子もありましたが、ヘルメットの重さは、約100グラムから160グラムと、一般的なスマートフォンよりも軽く、頭や首への負担が少ないよう設計されています。
*リポート
「るかくん、帽子どうですか?」
*琉夏くんママ
「帽子はカッコよくて大好きです」
今では琉夏くんのおしゃれアイテムとなっています。
*琉夏くんママ
「ポジティブな言葉が支えになった」
両親が記録してきた写真です。2カ月ほど経つと、さらに変化を実感したといいます。
現在の姿と見比べると、後頭部の丸みがはっきりとわかりますね。
*琉夏くんママ
「今思えばやってよかったとしか思わない」
Q*琉夏くんが大きくなったら?
*琉夏くんママ
「頭まるくしてくれてありがとうと言ってほしい」
頭の形の悩みは身近なものですが、相談できる場所があると分かると安心ですね。
そして琉夏くんは、約半年間の治療を終え、7日に無事にヘルメットから卒業したということです。
治療中は月に1回程度、頭の成長に合わせて診察を受けます。
なお、ヘルメット治療は保険適用外のため費用は自己負担で、総合病院を受診する際には原則として紹介状が必要です。
頭の形が気になる場合は、まずかかりつけの小児科などに相談してみてください。
