絶滅のおそれがある日本固有のカミキリ「フサヒゲルリカミキリ」。
その保護、増殖に向けた環境省の取り組みが、鳥取県伯耆町で進められています。

6月、県外で育てられた成虫がかつての生息地・桝水高原に放されました。

環境省中国四国環境局・岩本千鶴さん:
フサヒゲルリカミキリが生息できる草原がなくなってしまったり、生育できる環境が悪化してしまったりということで、どんどん数を減らしてしまい、今では全国で1か所にしか生き残っていません。

フサヒゲルリカミキリは、体長15ミリから17ミリで日本固有のカミキリムシの一種です。かつては北海道から中国地方にかけて生息していましたが、現在、生息が確認されているのは岡山県だけです。

環境省中国四国環境局・岩本千鶴さん:
フサヒゲルリカミキリの絶滅を回避するために、かつての生息地ここ桝水高原に「再導入」というかたちで持ってきてもらった。

その保護と増殖に向けて、環境省が取り組んでいるのが「再導入試験」。
かつて生息が確認された伯耆町の桝水高原で6月30日、マークをつけられた成虫が放されました。

桝水高原には、フサヒゲルリカミキリのすみかとなる草原が今も残り、餌になるユウスゲが生育しています。

今回、放されたのはオス、メス合わせて130匹。
兵庫県伊丹市と東京・足立区の施設で育てられました。

環境省中国四国環境局・岩本千鶴さん:
成虫は放されたあとに交尾をして、その夏で寿命が尽きます。成虫はそこで死んでしまうが、ユウスゲに産み付けられた卵は、そのあと幼虫が生まれて、その幼虫がユウスゲの中で冬を越す。新たな成虫として出てくるのが6月くらい。この初夏に新たに出てきたのが、きょう見てもらったマークがなかったものになります。

「再導入試験」が始まって、3年目。
環境省は、カミキリがどういう場所にとどまるのか、どのような場所を好んで移動するのか観察を続け、定着の条件を探ることにしています。

環境省中国四国環境局・岩本千鶴さん:
フサヒゲルリカミキリが生息できる豊かな草原は、ほかの虫や生き物にとっても良い草原になっていくと思うので、草原を環境改善したり良い草原を増やしていくことで草原の生物多様性を絶やさないようにする、または良い場所に維持して未来につないでいくのがいいかなと思っております。

環境省中国四国環境局・岩本千鶴さん:
フサヒゲルリカミキリは、種の保存法という法律で許可なく捕獲することが禁止されています。(桝水高原には)ほかにも絶滅のおそれがあるチョウチョウとか植物などもたくさん生育生息しております。
きれいだなとかすてきだなと思う生き物見つけても、それを捕まえたり持ち帰ったりせずに、そって見守って見て楽しんで、写真を撮って楽しんでもらえたらうれしく思います。

TSKさんいん中央テレビ
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