長野県庁(長野市)の近くオフィス街にオープンしたサンドイッチ専門店です。移住した夫婦がシェアキッチンで腕を磨いて開業。ボリュームたっぷりの味で働く人たちを応援しています。
■オフィス街にカラフルな彩り
具材があふれんばかりのサンドイッチ。カラフルな色合いも食欲をそそります。
ランチ時、次々に客が訪れるのは6月、長野市にオープンした「snow sandwich」です。
店があるのは、県庁と善光寺表参道をつなぐ通りのちょうど中間。多くの官庁や企業のあるオフィス街です。
■移住夫婦の「うれしい」を形に
snow sandwich・笹沢友樹さん:
「働く人の“ランチ需要”に貢献できればという思いがあって、サクッと持ち帰ることができて手軽に食べられる。(そんな店が)働く場所の近くにあったらうれしいかなという思いから(オープンした)」
接客に追われるのは、笹沢友樹さん(38)と和華さん(31)の夫婦です。3年前、妻の実家がある中野市で子育てをしようと首都圏から移り住みました。
店名の「スノーサンドイッチ」に、その時の思いを込めました。
笹沢友樹さん:
「使用する食パンが白いというところから雪の白さと合わせてというところと、自分が埼玉県出身で3年前、長野県に来た時に一番驚いたのが雪の多さだったので、その印象深さから“snow sandwich”」
移住をきっかけに挑戦したのは、「あったらうれしい」を形にした店です。
笹沢友樹さん:
「自分の経験から周りに飲食店やコンビニが少ない環境で働いていたので、なかなか買える環境がなかったという経験からぜひ働く場所の近くに(店が)あったらうれしいかなと」
妻・笹沢和華さん:
「子どももまだ2歳なので今か、というところは正直ちょっと驚いた部分はあるけど、自分も店を持つことに興味があったので、今やろうかと2人で決めました」
■シェアキッチンで腕試し
とはいえ、飲食業は夫婦とも初めての挑戦。
自宅でレシピの研究と試作を繰り返し、開業への第一歩を踏み出したのが「シェアキッチン」です。2026年4月から4回、「実践の場」として客を相手に腕試しを重ねました。
妻・和華さん(当時):
「間に合うかな」
慣れない大量調理に追われ、初日は、開店時間に間に合わないハプニングもありましたが―。
笹沢友樹さん(当時):
「お客さんに『おいしい』と言っていただいて本当に心からうれしい」
妻・和華さん(当時):
「目標としていた完売(できた)というところが一番、自信につながった」
■キノコ嫌い店主の自信作
あれから2カ月―。
手際よく10種類100個のサンドイッチを作ります。パンに挟むのは信州で出合ったこだわりの具材です。
バターで炒めるのは地元、中野市の直売所で見つけた「黒あわび茸」。実は夫の友樹さんはキノコが苦手なんだそうですが―。
笹沢友樹さん:
「すごくコリコリした食感で食べやすくて、他のキノコと比べてもまた違ったおいしさがすごくある商品になっている」
キノコが苦手な人にもおススメの一番の自信作です。
記者が試食―。
(記者リポート)
「シャキシャキとした歯応えの後に、黒あわび茸特有のクセの少ないうま味が口の中いっぱいに広がります。ヘルシーなのに満足感がたっぷりです」
■地元老舗の味をサンドイッチに
開店は午前11時半。ショーケースに彩り豊かな100個が並びました。
がっつり食べたい人には「信州味噌カツサンド」(480円)。シャキシャキのキャベツで挟む分厚いみそカツには、近所にある老舗みそ蔵のみそを使いました。
甘党にうれしいのは「白玉あんバタサンド」(420円)。デザートやおやつにもおススメです。こちも地域密着の味。同じ通りに面する製あん所のあんこをたっぷり塗ります。
客:
「あと、白玉あんバタサンド2つ」
■ボリュームと手頃さで完売
他にはない具材とボリューム。さらに手頃な値段が人気です。
100個のサンドイッチは、午後2時すぎに売り切れました。
近くで勤務する男性:
「ハーブが入っていたり、細かいいろいろな味が入っていていい。手頃に食べられる、作業しながらも食べやすい。またぜひ食べに来ようかなと思って」
近所に住む女性:
「インスタグラムで(情報が)上がっていて、オープンするというのを見て(周辺に)パン屋さんがあまりなくて、近くにこういう店ができるとお昼とかいい」
■夫婦の夢 働く人を応援
忙しい合間にも手軽に食べられ、満足できる手作りの味が、オフィス街の胃袋をつかみ始めています。
客:
「生ハムとクリームチーズと」
妻・和華さん:
「お客さんとのふれあいも今後は大事にしていきたい。できれば1人1人の顔が覚えられれば一番いい。何気ない会話、息抜きの場にもなれば」
snow sandwich・笹沢友樹さん:
「ありがたいことにたくさんの方に手に取っていただいて、『おいしい』という声もいただいているので非常に満足しています。出張販売、パーティーとか会議でサンドイッチを使うということであれば、提供などもしていきたいと思っていますし、どんどん広げていきたい」
働く人を応援するサンドイッチ。そこには具材とともに夫婦の夢も詰まっています。
