自然と人の営みを映像で綴る「ジオグラフィックとやま」。今回はこの梅雨の時期に訪れるミツバチと女王蜂の引っ越しにまつわる物語です。
飛び交うミツバチたちの羽音が響く、呉羽丘陵の養蜂場。
箱の中では約3万匹のミツバチが暮らしています。
*池田薫さん
「春の花が富山だと5月6月ぐらいが勢いがあって花の蜜をいっぱい採れる時期。そこで春は終わり。きょうが採蜜最後の日」
3万匹のミツバチの集団。その中心にいるのはたった1匹の女王蜂。
*池田竜盛さん
「これが女王蜂。シマシマが無くて大きい。何となくみんなに囲まれて、ロイヤルコートって言う。卵を産んでないところで働きバチにきれいにしてもらった後を探して産む」
群れの運命は、この1匹に託されています。
本格的な梅雨を迎える今の時期は、ミツバチたちにとって引っ越しの季節。
*池田薫さん
「ミツバチが子育てして、女王蜂が活躍する場所。人工分蜂する。ミツバチたちもそろそろ分家をつくりたいと思う季節」
新しい女王蜂が誕生するタイミングで、古い女王蜂が働きバチの半分を引き連れ、新しい住処を求めて引っ越しをする分蜂。
これを人工的に行うのが人工分蜂です。
女王蜂とともに新しい箱に移された働きバチは、約5000匹。
2か月もすると、再び3万匹程のミツバチから成る王国が出来上がるといいます。
*池田薫さん
「女王がいないぞと気づいてから18日後には新しい女王蜂が出てくる。「交尾飛行」といって、複数のオスと外で交尾する。オスバチが群れている場所が高いところにあるっ。10数匹のオスと交尾して。その後は巣箱の中でずっと卵を産み続ける。命尽きるまで。お腹に卵がある限り。蜂蜜は94%が外国産、国産が6%。海外との関わりがまずくなると食べられなくなる。別に海外から入ってこなくても問題ないよってくらい日本の養蜂業が元気になったらいいなと」
初夏、呉羽丘陵に広がる里山で、数十万匹のミツバチたちと向き合う、養蜂家の一日です。
