7月1日、国税局から発表された「路線価」。路線価とは道路に面している土地の1平方メートルあたりの価格で、相続税などの基準となる。都市開発の状況や利便性が評価に関わるため、地域経済を映す指標とも言える。福島県の各エリアの最高価格からそれぞれの「現在地」が見えてくる。

■福島市の最高路線価は福島駅前通り
宮口英大記者:「福島市内で最も路線価が高かったのはここ駅前通りです。再開発ビルには遅れが出ていますが、福島駅周辺では商業施設の出店が話題を集めています」
福島市で最も路線価が高かった福島駅前通り。1平方メートルあたり20万5000円、前の年から2.5%増で、上昇に転じるのは3年ぶりだ。
県外出身の大学生は「駅前がちょっと寂しいかなっていうのは感じたかなと」と話す。
福島駅前では、東口の再開発をめぐり総事業費の膨張や開業時期の遅れが発生。駅前の「顔」となる一角に空白が生まれているが…。

■再開発が遅れる中、大型店が相次ぎ出店
2026年4月には福島駅西口の構内に「ロピア」が県内初上陸。6月30日には東口近くに「MEGAドン・キホーテ」がオープンするなどにぎわいの芽が生まれつつある。
福島市民は「中合とヨーカドー無くなって活気がないねって声があった中で、ドン・ドンと大きいものができたのでちょっとまた賑わうかなと」と期待を寄せる。

■路線価の上昇は期待の現れ
専門家は、最高路線価の上昇について、「市場が福島駅周辺の将来性を一定程度評価した結果」と分析する。不動産鑑定士の石田英之さんは「新規のホテル等が出てきているということは、ホテル会社としてはその地域で回収が可能だという風に判断したと思いますので、裏を返せば福島市への期待感の現れかなと」と話す。

■県内最高路線価は郡山市、上昇率はいわき市
このほか、郡山市では「郡山駅前通り」が県内で最も高い1平方メートルあたり34万円と県内経済をけん引。また、いわき市の「いわき駅前大通り」は1平方メートルあたり16万円で、前の年からの上昇率は3.2%と県内最高だった。

■変動率が唯一下落の会津若松市
こうした好材料を追い風に、県内の標準宅地の平均上昇率は1.1%と5年連続で上昇したが…。税務署別の最高路線価のうち、変動率が唯一マイナスとなったのが会津若松市だ。
氏家彦斗記者:「会津若松市の神明通りです。比較的新しい店舗もありますが、所々こうした空きテナントも目立ちます」
「神明通り」は1平方メートルあたり5万3000円で、前の年から1.9%下落した。

バーのオーナー・室井秀樹さんは「地元に帰ってきたときにどうしても過疎化もそうなんですが、町自体の元気がないなとすごく肌で感じました」と話す。
室井さんは今年4月地元を盛り上げようと神明通りにバー「Revival」をオープンさせた。「昔の神明通りが復活するように店名の由来にもなってますが、revivalさせていきたい。そういった同志が集まってくれると、すごくこの町自体この通り自体明るくなっていくのかなと思います」と話す。

■地域間で差が広がる
「県内経済の現在地」を映し出す路線価。各地域の期待と課題が数字となって表れている。不動産鑑定士の石田さんは「(路線価の前提となる)地価というのは地域経済の状況を現在だけではなくて、将来の期待を含めて反映した結果だと思いますので、今回の路線価をみますと、人が集まる地域とそうでない地域の差が広がったなという傾向がより鮮明になったんだと思います」と話した。

福島テレビ
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