梅雨から夏にかけてノロウイルスや細菌性食中毒への注意が必要だ。小学校や飲食店などで集団感染が相次いでいる。医師は高温多湿で菌が繁殖しやすくなるとして、食品管理や手洗いの徹底を呼びかけている。カレーや味噌汁など、身近な食中毒の対策を解説する。
ノロウイルスによる食中毒相次ぐ
まだ続く梅雨の季節。この時期注意したいのがノロウイルスへの感染だ。

東京・足立区によると、区内の小学校で児童139人が嘔吐などの症状を訴え多くの児童からノロウイルスが検出された。区は「原因は給食ではない」とし、引き続き調査を続けるとしている。
そんな中、都内のクリニックでは患者が訪れていた。

医師:
今日はお腹痛い?
患者:
胃がけいれんの感じ。
医師:
何か思い当たるような、昨日とか一昨日に生もの食べたとか。

患者:
あ!思い出した!昨日タコを食べました。
医師:
症状からするとノロウイルスとか。
男性は嘔吐などの症状があり受診。伊藤院長によると、ノロウイルスによる食中毒の可能性があるという。

いとう王子神谷内科外科クリニック・伊藤博道院長:
ノロウイルスは冬のウイルスなんですけど、最近は夏場のノロウイルスも珍しくはありません。夏だからノロウイルスが流行らないという環境ではないと。むしろ暑すぎて部屋の中は安全のためによい環境を作る。これはノロウイルスにとっては好都合といっていいと思います。

ノロウイルスによる集団感染は6月、福井市や北海道北見市の飲食店で発生している。
さらに、この時期気をつけなければいけないのが日常生活での食中毒だ。

患者:
最初おなかが痛くてトイレ行って水っぽい下痢してその直後に吐き気も一緒に来ちゃってトイレで吐いた。
医師:
1週間くらい遡って焼き鳥とか焼肉とかは食べてないですか?

患者:
ステーキみたいなのを日曜日、ローストビーフとか。
医師:
いろいろ可能性ありますね。この時期だと、暑くなるとカンピロバクターから大腸菌からブドウ球菌からウイルスもあるかもしれないし。食べたものからどんなばい菌やウイルスを特定するのは難しいんですけど、おなかの音聞かせてもらっていいですか?

食中毒とみられる女性は脱水の症状もあったため点滴の処置を受けた。
伊藤院長:
温度はそこまで真夏日連続ってことではないと思いますけど、湿度が高いので、一つはそこまで暑くないかなっていう気の緩みもあって、冷凍冷蔵までの時間が少し長引いてしまったり加熱が不十分であったりとかということで、そういう感染予防策への気の緩みから食中毒がすでに増えています。

伊藤院長:
ここからさらに温度が高くなってくると菌が繁殖するまでの時間が短くなってきますから、あっという間に短い時間でも菌が繁殖すると、すなわち猛暑になれば食中毒はさらに増える可能性が高いですね。
梅雨時期の食中毒に注意…カレーや味噌汁の対策は
榎並大二郎キャスター:
この時期、食中毒に気をつけている方も多いと思いますが、山﨑さん、ふだんは対策していますか?
山﨑夕貴キャスター:
お弁当をつくる時はしっかり粗熱とって保冷剤入れて気をつけています。
榎並キャスター:
では、食中毒に注意が必要とされるカレー。これはみなさん、聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。では、たくさんカレーを作ったときどうしてますか?
安宅晃樹キャスター:
粗熱を取ってから冷蔵庫に入れています。

榎並キャスター:
実はちょっと危険かもしれないんです。“2日目のカレー”うまみも増えるものの、菌も増えてしまうんです。ということできょうは…カレー作りでやってしまいがちな行為が果たして大丈夫なのか?伊藤先生に伺いました。夜に作ったカレーをそのまま朝まで置いておくこの場合、どうでしょうか。
山﨑キャスター:
ずぼらな私でもちょっと怖い。この時期は特に早めに冷蔵庫に入れた方がいい。

榎並キャスター:
これはもちろんNG行為です。「ウェルシュ菌」という細菌による食中毒に注意が必要なんです。この菌、特に50℃から60℃で菌が増殖しやすいので、長く放置すると危険!
石渡花菜キャスター:
1回冷めたあとレンジでチンしても死滅しないということですか?
榎並キャスター:
そうなんです。実は、レンジでチンどころか、ウェルシュ菌は熱に強い。100℃でグツグツ煮ても菌は残るといいます。
石渡キャスター:
じゃあどうしたらいいのですか?

榎並キャスター:
カレーは、作って食べきるのが一番!だそうですが、残る場合は、すばやく粗熱を取って冷蔵庫へ。これが基本です。
安宅キャスター:
素早く取るのが大事なんですね。
榎並キャスター:
ウェルシュ菌は2025年、細菌を原因とする食中毒の中で最も多かったといいます。最も身近な食中毒といっても過言ではないんです。6月、新潟県長岡市の高校でもこの菌による集団食中毒が発生しました。
榎並キャスター:
カレーだけでなく、こちらも作る方の多い「味噌汁」でも食中毒に注意が必要なんですが…具材によっても日持ちする日数が変わってきます。

榎並キャスター:
ウェルシュ菌について、例えばなめこやほうれん草の味噌汁は常温でも冷蔵庫でも保存には適していない。一方で、豆腐やわかめ、しめじ、大根などは比較的日持ちしやすい具材だということです。
安宅晃樹キャスター:
なめこは子どもが好きなので、2、3日前の味噌汁が冷蔵庫に保存されることもありますね。

榎並キャスター:
そして、VTRでこの季節も注意が必要とお伝えしたノロウイルス。身近な人が感染した場合など、どう対応したらいいかですが…アルコール消毒には効果は期待できない。塩素系で消毒するか、煮沸をしなければウイルスは減らないということです。
山﨑キャスター:
実際に次亜塩素酸のスプレーを用意してさっと拭いています。
榎並キャスター:
夏場の食中毒は脱水も伴って重症化することもありますので十分ご注意ください。
(「イット!」7月1日放送より)

